ジブチ政府関係者向けカイゼン・セミナーの実施

2019年2月12日

エチオピア・カイゼン機構(EKI)は、2019年1月30日~1月31日の2日間、ジブチ政府関係者向けカイゼン(5S)・セミナーをアディスアベバにて実施しました。EKIは、JICAカイゼンプロジェクトの中で、カイゼン普及のアフリカ域内のセンター・オブ・エクセレンスとして機能を発揮できるよう、カイゼン・コンサルタントの育成やカイゼンの制度化などに取り組んでいます。今回はJICAジブチ支所からの要請および支援を受け、ジブチ沿岸警備隊、道路公社、廃棄物管理局、国家市民保護局、地熱公社の5組織から9名をアディスアベバに招き、セミナーを実施しました。

セミナーの1日目はJICAエチオピア事務所で行われ、まず、各組織から現状の発表とカイゼン・セミナーに対する期待が発表されました。次にEKIの製造業セクター副所長のサブレウォンゲル女史より、カイゼンの意義と5Sについての発表があり、最後に、JICAエチオピア事務所のゲベイユ所員から、JICAモザンビーク事務所で実施された2Sの実践(ビデオ)が紹介されました。

2日目は、EKIを訪問し、メコネンEKI所長から、「エチオピアでのカイゼン普及のこれまでとこれから」についての発表がありました。その後、アディス市内にあるNA Metal Engineering社を訪問し、EKIコンサルタントと同会社がおこなっているカイゼン実践を見学しました。同社は、トレーラーやトラックの組立の事業を行っています。また、昨年1年間、EKIと貿易産業省(MoTI)との共同でベーシック・カイゼンを実施した38社のうち、優秀企業として認定をうけた6社のうちの1社です。ジブチ政府関係者は、同社のカイゼン・オフィサーの話を熱心にきき、また、整然と整理された倉庫や各セクションに設けられたグリーン・エリアなど、様々な試みにシャッターを切っていました。最後に、ジブチ団を代表して、道路公社所属のカデル氏から「今回の経験を基に組織にカイゼンを導入したい。そして、カイゼンを組織だけにとどまらず、ジブチの国全体に広めたい。」との抱負が述べられました。

EKIは、この経験をステップに今後も周辺国のニーズに合わせたカイゼンのサービスを提供できるようカイゼン活動の深耕、公的機関・サービス産業へのカイゼン導入や標準教材開発などを進めていく計画です。

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JICAエチオピア事務所でのプレゼンテーション

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NA Metal Engineering社の工場にて

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EKIのメコネン氏、サブレウォンゲル女史と参加者