プロジェクトのキックオフミーティング開催

2021年12月15日

地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)として採択された「ゴムノキ葉枯れ病防除のための複合的技術開発プロジェクト」(研究代表者・理化学研究所 松井南グループディレクター)のキックオフミーティングを、2021年12月15日にオンラインで開催しました。

本プロジェクトの対象国であるインドネシアとその周辺国では、2018年にゴムノキ葉枯れ病が発生して以来、感染地域が年々拡大しています。クローン増殖したゴムプランテーションでは、ひとたび病気にかかると同じ病気が蔓延してしまうため、天然ゴムの生産量への影響が深刻化しています。

ゴムノキ葉枯れ病に抵抗性を示す品種の開発も重要ですが、衛星画像や航空写真を解析することで感染地域を速やかに検出することや、病菌の駆除を丁寧に行いながらゴムプランテーションの感染状況をコントロールすることが、東南アジアにおけるゴム産業のレジリエンスを高める上では重要です。

かつて20世紀はじめにパラゴムノキ原産地のブラジルで病気が蔓延し、ゴム産業が壊滅的な打撃を被ったような事態を避けるべく、本プロジェクトでは、世界で増えつづける天然ゴムの需要に応え、この産業を下支えする小農の生計向上も実現することを目指します。以上のような複層的且つ多角的なアプローチを用いて、ゴムプランテーションにおけるゴムノキ葉枯れ病防除を効果的に行う技術開発とその担い手となる人材の育成にも取り組んでいきます。

キックオフミーティングには、日本とインドネシア計4機関によって組織された国際共同研究プロジェクトチームに加え、インドネシア農業省や国際ゴム研究開発機構(IRRDB)も参加し、特にIRRDB事務局長Abdul Aziz S. A. Kadir博士からは本プロジェクトへの高い期待が表明されました。

本プロジェクトの概要は、以下をご覧ください。

また、以下のホームページでも本プロジェクトの活動の様子やメンバーをご覧いただけます。

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