2019年8月のプロジェクトニュース

2019年9月1日

1.第3回プロジェクト合同調整委員会を開催しました

8月9日、JICA技術協力プロジェクト「ラオス保健医療サービスの質改善プロジェクト(QHCプロジェクト)」の第3回合同調整委員会(JCC)を首都ヴィエンチャンで開催しました。合同調整委員会(JCC)は、プロジェクトを運営する保健省治療リハビリテーション局と保健省の各部局、そしてJICAがプロジェクトの成果を確認し、今後の運営方針を話し合う場です。基本的に年に1回開催されます。

今回の合同調整委員会(JCC)は、プロジェクトの実施機関である治療リハビリテーション局に加えて、保健省の他の部局、センター、大学と研究所の関係者が今まで以上に多く参加しました。委員会では、プロジェクトが南部4県で実証的に開発してきた「医療の質改善モデル」が、プロジェクトの残り期間1年半の間に、ラオス政府の保健政策である「病院の5つの強みと患者満足」と病院認証制度とどのように補完できるかを話し合う重要な場となりました。今後QHCプロジェクトが取り組むべきこととして、1)医療の質改善モデル(QHCモデル)を他県に展開するためのガイドラインと必要なツールの作成、2)ラオスに適した保健医療サービスの質保証の体制を築くために、治療リハビリテーション局が中心となって、保健省内の関係する局や開発パートナー等と緊密なコミュニケーションを実現することなどの必要性を関係者が認識する機会でした。

午後には、プロジェクトの対象地域である南部4県の関係者を中心に、プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)に基づいてプロジェクト実施計画の進捗を再確認し、残りの期間に何をどのように進めるかを協議しました。

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会議の様子

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会議の様子

2.質基準の郡への展開支援を実施中

プロジェクトでは、対象としている南部4県の11郡病院にて、医療の質改善モデル(QHCモデル)による質管理業務の定着を図っています。今月は、3県の県保健局と県病院の質委員会のメンバーが各々の県の郡病院を訪問し、計6郡病院で活動が行われました。質委員会のメンバーが訪問した郡病院と日程は次の通りです:セコン県のダクチュン郡病院とタテン郡病院(8月13日から16日)、アッタプー県のサイセタ郡病院とプボン郡病院(8月20日と21日)、サラワン県のコンセドン郡病院、バピ郡病院、サムアイ郡病院(8月27日から30日)。

プロジェクトでは、郡病院向けに4つのサービスの質基準を作成してきました。これらの基準を用いて評価を実施し、評価結果から次に取り組む優先改善機会を選択すること、また、優先改善機会については改善活動案を作成するまでの一連の流れを、郡病院と郡保健局の職員と再確認しました。さらに、評価結果等を県保健局へ報告する様式や手順を明示し、情報共有の仕組みを整備しています。

これら一連の活動の経緯は、「医療の質改善モデルの展開モジュール」として整理する予定です。

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セコン県タテン郡病院

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アタプー県プボン郡病院