地方におけるREDD+促進

2020年2月18日

ラオスのREDD+成果支払いに向けてF-REDDは主に中央政府を支援してきましたが、地方におけるREDD+促進にも力を入れています。まず、県REDD+実施にかかる制度的な支援として、ルアンプラバン県のREDD+タスクフォースの設置や、県REDD+活動計画(PRAP)の策定を支援してきました。また、PRAPの重点活動と位置づけている県の保護林管理能力強化の一環として、県保護林におけるパイロット活動を支援してきました(ニューズレター第8号および10号参照)。

ルアンプラバン県においては、これまでプープン・プーパトゥン・タットクアンシー県保護林の管理計画の策定に向けた調査や分析、地方コンサルテーションを進めており、2月に同保護林管理計画の最終ドラフト案を協議するためのワークショップを開催し、保護林管理に関わる関係機関と、保護林を持続的に管理するための方法について協議しました。また、世銀が支援するLENS2と協力しながら、同保護林に位置する村落を対象に、森林減少抑制のための土地・森林管理や生計向上に貢献するパイロット活動を支援しており、3月には対象村落において現場活動を持続的に維持・拡大していくための村落基金の管理方法について研修を行いました。

ウドムサイ県においては、県の主要河川であるナムベン川の上流域において、村落レベルの森林減少抑制のためのパイロット活動を支援しています。この1月から3月まで、保全対象となっている村落林における森林減少を抑制するため、プロジェクトで新たに開発したモニタリングのツールを活用し、森林官によるモニタリングを実施しました(ニューズレター第16号参照)。

ラオスはGCFの実施資金やREDD+成果支払いの資金などを活用しつつ、さらに森林保全を促進するための現場活動を実施していくことになります。今後、地方政府の役割がますます重要になってきますが、パイロット活動を通じて能力強化を図ってきた地方行政官が中心となって、森林減少の抑制に向けた活動を展開することが期待されます。

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ワークショップでは保護林の管理計画案や持続的管理方法について協議した

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森林官が森林伐採地の現場に足を運び、その状況を確認した