ラオス初の看護師国家試験の試験問題を作成しました

2019年7月30日

持続可能な保健人材開発・質保証制度整備プロジェクト(通称DQHPプロジェクト)では、看護師国家試験制度の創設を支援しています。2019年5月下旬には、試験問題作成第1回ワークショップを開催し、試験問題の作成のための一般的な理論を学ぶとともに、試験問題の作成に取り掛かりました。このワークショップでは、試験問題作成トレーニングが中心となり、十分な数の試験問題を作成するまでには至りませんでした。そのため、参加者は試験問題を各自作成し、第2回ワークショップに持ち寄ることとしました。今回、240問以上の試験問題を作成することを目指し、試験問題作成第2回ワークショップを開催しました。

今回の第2回ワークショップには、保健人材カウンシル看護助産委員会メンバー、医業委員会メンバー、看護師養成機関教員、臨床の看護師など55名が参加し、試験科目ごとに6グループでの作業を行いました。その結果、国家試験の出題範囲を決定するとともに、480問の試験問題が作成されました。

表 看護師試験科目と出題範囲及び作成された問題数
No 試験科目 出題範囲 作成された問題数 内訳(注)
想起レベル 解釈レベル
1 基礎看護 21分野 96 38 58
2 小児看護 15分野 96 38 58
3 成人看護
老年看護
21分野 108
36
46
14
62
22
4 母性看護 19分野 48 19 21
5 看護管理 8分野 48 19 21
6 倫理 9分野 48 19 21
合計   480 193 287

(注)試験問題は、想起、解釈及び問題解決の3つのレベルで作成することが一般的である。しかし、ラオスの場合は、想起及び解釈の2つのレベルで問題を作成している。

2019年9月下旬には、作成された試験問題を用い、ルアンパバーン県、チャンパサック県及び首都ビエンチャンで看護師国家試験が試行される予定です。

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グループワークの様子

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メインファシリテーターのMrs アノンソン博士(奥)

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メインファシリテーターをサポートし、資料を作成する田村専門家(右)

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開会式で挨拶する松原チーフアドバイザー(右)

【画像】参加者集合写真