パイロット看護師国家試験の合否判定会議を開催しました

2019年11月12日

持続可能な保健人材開発・質保証制度整備プロジェクト(通称DQHPプロジェクト)では、保健専門職に対する免許登録制度の設立を支援しています。看護師を対象とした国家試験制度の創設は、本プロジェクトの成果のひとつに掲げられていて、2019年度には小規模のトライアル試験(パイロット看護師国家試験と呼称)を実施することが日本とラオスとの間で決められています。

このような背景の下、2019年1月には日本人専門家によって看護師国家試験制度が提案されました。これに基づいて、受験手続や制度普及のための説明会を開催するとともに、類似する試験を視察してきました。また、試験問題を作成しつつ、合否判定基準の検討などを行ってきました。これらの準備期間を経て、2019年9月28日にパイロット看護師国家試験をラオス国内3か所で実施しました。その後、数回にわたり回答用紙をスクリーニングし、コンピューターにデータを取り込み、採点と集計を行いました。同時に、合否判定の検討も行いました。

今回、パイロット看護師国家試験の実施概要や採点結果及び合否判定基準を保健省関係者に共有し、これらの結果を承認することを目的に、合否判定会議を開催しました。

その結果は、次のとおりです。
1.マークシート方式で採点した結果(受験生ごとの得点数、試験地ごとの平均値や最高・最低点、得点分布など)が承認されました。
2.合格基準については、全科目の平均が50%以上獲得した者を合格とすることとされました。
3.これらの結果(試験日、試験地、受験者数、試験科目及び問題数、科目ごとの得点)は、保健人材カウンシルのFacebookで公開することとされました。
4.そして、試験結果を受験生に報告するためのフォーマットが決定されました。

今後、パイロット看護師国家試験に係る全ての過程を評価する会合を開催し、来年度の本試験実施に向けた教訓をまとめる予定です。

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開会挨拶(左:保健人材カウンシル代表、右:松原チーフアドバイザー)

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保健人材カウンシル代表によるコメント

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田村専門家によるコメント

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試験実施概要のプレゼンテーション

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採点結果のプレゼンテーション

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合否判定基準のプレゼンテーション

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結果公開方法のプレゼンテーション

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質疑応答の様子

【画像】看護師国家試験の合否判定会議に関わる有識者の皆さんを囲んで