ウクライナにおいては、1991年の旧ソ連邦崩壊後、市場経済への移行プロセスの中で、メディア関連企業が急増し、2014年末時点で放送メディアはTV・ラジオ合わせて1622社、活字メディアが3万4002社となっている(国家登録局集計)。しかし、実態は少数の新興財閥(オリガルヒ)が主要メディアを独占しており、4つのメディア・コングロマリット(複合企業)が、情報を統制し表現の自由を阻害し続けていると言われている。その結果、ウクライナのメディアセクターでは、作為的な世論操作、多数の政治広告、メディア・オーナーによる自社の報道内容の検閲、失業を恐れるジャーナリストの自己検閲等の問題が顕在化し、「真のジャー…