【教師海外研修】実践授業レポート from神奈川県立茅ケ崎西浜高等学校(田中豪教諭)

2020年2月18日

実践授業とは…

実践授業とは、JICA教師海外研修に参加した先生方に、研修で得た経験を活用した授業プログラムを作っていただき、学校現場で実践いただくものです。

田中先生のレポート

11月27日、総合的な学習の時間で実践授業を行いました。対象は2学年生と39名です。今回は4人1組のグループで行いました。

【今回の授業までの取り組み】
今回の授業までに2回の授業を行いました。1回目の授業ではブラジルの文化と日本の文化を比較しながら異文化理解(国)のワークショップを行いました。2回目の授業では顔写真と情報カードを用いて、人の表面的な情報だけではわからない人の背景・文化があることを学ぶ異文化理解(人)のワークショップを行いました。

【今回の授業の流れ】
1時間目と2時間目の生徒振り返りを基に前時の内容を確認しました。そして「多文化共生の第一歩は身近な人の中にある文化や価値観を知ること・自らの文化・価値観を発信することが大切である」ことを確認し、3つ目のワークショップ「自分オープン」を行いました。

【自分オープンの内容】
オープンカード(図1参照)を配布し、6か所の項目(①好きな○○○、②今までで一番嬉しかったこと、③今までで一番の失敗、④人生のこだわり、⑤自分の性格をひとことで、⑥実は私…)を順次カードに記入していく。記入するたびに、周りの人には見えないように裏に折り込む。
1人ずつ各項目を順次発表していき、他の班員は「それ、いいね!」と思ったら青色のシール、「わかる!共感!」と思ったら赤色のシールを貼ってリアクションする。
最後にワークシート(図2参照)を記入し、本時の活動を振り返りました。

【画像】(左・図1)オープンカード、(右・図2)振り返りシート

【画像】授業の様子

【実践授業の振り返り(生徒振り返りより)】
○相手のことを知っているつもりだったけど、初めて知ることが多かった。
○共感してくれることもあって、嬉しかった。
○人の良いところを見つけられるようになった。
○否定するという考えをなくすことで、その人の良いところだけを見ることができた。
○共感してもらえることだけではなくて、自分の意見を大事にすることも大切だと思った。
○自分を出せた。
○他人の価値観をさらに尊重しようと思えた。

生徒の振り返りを受けて、このワークショップで少しだけ「身近な人の中にある文化や価値観を知ること・自らの文化・価値観を発信すること」の大切さに気付いてもらえたように感じました。今後は校内全クラスで本ワークショップを行う予定です。