気候変動レジリエンスワークショップの開催

2022年8月25日

プロジェクトのパイロット事業対象郡の選定が完了したことを踏まえ、8月10日~11日にかけて、ジンマ県と南西シェワ県から県と郡の事業関係者等を招いたワークショップを開催しました。

ワークショップは、大きく2つの目的をもって開催されました。一つは、事業関係者自らが自分たちの地域における気候変動由来の問題と、これが農林業に及ぼす影響について問題を分析し課題を捉えることです。もう一つは、これらの課題に対してどのような適応策が検討できるか事前準備を行うことです。

ワークショップの講師・ファシリテーターとして、オロミア州政府より気候変動レジリエンス・グリーン経済の担当者と、ファーマーフィールドスクール(FFS)(注)に精通した国レベルのマスター・トレーナーを招いて講義を行い、エチオピアにおける気候変動の特性や、農林業分野についてオロミア州が行う候変動対応策や、本プロジェクトが適応策の実践に際して採用するFFSの概要について学ぶセッションも設けました。2日間のワークショップはこれらの講義だけでなく、参加者が主体的に議論するためのグループワークに重点を置いて開催しました。

(注)JICAはエチオピアでFFSの実践を通じた自然資源管理を支援してきました。詳細は次のウェブサイトをご覧ください。

現在エチオピアは雨期の最中にありますが、まもなく訪れる乾期の到来とともにFFSの実践に着手できるよう、準備をすすめる予定にしています。今回実施した2日間のワークショップを通じて、気候変動対策に関連付けつつ農林業分野でどのようなアクションが必要になるか整理を行い、FFSの実践を通じて取り組んでいく事項や、FFS以外の道を通じて取り組んでいく内容について活発な議論が行われました。前者については、パイロット事業対象郡においてFFSの導入を行う際の予備的考察を行うものとなり、後者のFFS以外の手段については、将来的に郡レベルのアクションプランを検討する際にどのように具体化させていくのか、オロミア州政府や農業省の事業担当者らとともに共に議論を継続していきます。

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グループワークでパイロット対象県・郡の気候変動と農林業の問題と対応策について議論する参加者

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問題分析の結果を報告する参加者

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FFSのアプローチと対照しつつ、2つの県・郡それぞれの問題分析の結果を講評するオロミア州政府の事業担当者

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分析された問題に対して、どのような適応策が考えられるか報告する参加者

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ワークショップを踏まえ、今後の進めかたについて説明するプロジェクト専門家

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ワークショップの結果を踏まえて、プロジェクトに対する期待を述べるオロミア州政府の事業責任者(プロジェクト・マネジャー)