エチオピア人との祝日

2019年6月5日

2017年度1次隊 小学校教育 梅沢智代

エチオピアの宗教の大半を占めるのは、エチオピア正教です。このエチオピア正教にはたくさんの祝日があります。主なものにマスカル(9月)、クリスマス(9月)、ティムカット(1月)、ファシカ(4月)、アシェンダ(8月)。あとは天使ミカエルやマリア様を祝う日が、各月の中で頻繁にあります。現地の人々は早朝から民族衣装を纏い、教会にお祈りに行きます。

1月はエチオピア正教の一番長い断食に入る前なので、結婚式が至る所で行われます。他にもイスラム教のラマダンや犠牲祭等、とにかく四六時中何かを祝っている印象があります。
私が帰国する前の最後の祝日は、ティムカット祭でした。イエス・キリストが洗礼者ヨハネからヨルダン川で洗礼を受けたことを記念する日です。そのため、この日は川や池に飛び込んだり、司祭さんがホースで聖水を撒いたりします。人々はその水を熱狂しながら浴びたり、大切に家に持って帰ったりします。私も友人と一緒に水を浴びに行きました。自分自身は特に何かの宗教を信じているわけではないので、テーマパークのイベント気分で水浴びを楽しんでいたのですが、周囲の人はそんな外国人の私の様子を見て、とても喜んでくれました。

一日目は行きがかりに出会った高校生がお家に招待してくれ、大家族の温かい祝日のひと時を分けてもらいました。エチオピア人のすごいところは、こうしていつでも歓迎の精神をもっているところです。今まで何度ご近所さんに招待してもらったことか…。
二日目は、友人宅にお邪魔しました。この家は飲み屋さんを営んでいるので、そこで販売するサモサ作りをひたすら手伝いました。100個は作ったのですが、彼女たちは朝から晩までずっと作業をしています。祝日にも関わらず一生懸命働くその様子に、頭が下がる思いでいっぱいでした。
お昼は日本の唐揚げを作ってあげて、一緒に食べました。この日のお手伝い報酬は、ビールとタッラ(自家製酒)、ティブスインジェラ(現地の主食)、ミルクにポップコーン、自分で作ったサモサでした。こんなにたくさんもらってしまって申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、ありがたくいただきました。
現地の人たちと毎日一緒に過ごし、互いの文化に触れながら、生活に入り込んで関われることは協力隊の魅力の一つです。任期最後の祝日も、彼らの「分け与える」精神に根付いた文化をじっくりと堪能し、とても温かい気持ちに浸りながら過ごすことができました。

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