エチオピアのバハルダール大学が鳥取大学の恒川教授へ名誉博士号を授与-乾燥地研究と能力強化への貢献が評価

2021年10月1日

エチオピアをはじめ各国で乾燥地研究に携われてきた鳥取大学の恒川教授が、この度、エチオピアの主要大学の一つであるバハルダール大学(アムハラ州)より名誉博士号を授与されました。エチオピアを含む開発途上国での乾燥地研究の発展と能力強化への貢献が評価され、23名の候補者の中から大学幹部より満場一致で選出されたものです。

2021年9月18日(土)には、バハルダール・スタジアムで開かれた同大学の卒業式典にて、政府、大学関係者、卒業生とその保護者が出席する中、賞が授与されました。コロナ感染拡大の影響により残念ながら式典に出席できなかった鳥取大学の恒川教授から、10分間のビデオメッセージが送られ、その模様が国内メディアを通じて生中継されました。

1時間03分42秒から 授賞式開始
1時間14分40秒から 授与(当初より尽力された鳥大卒業生のAklog氏が代理授与)
1時間32分30秒から 恒川教授からのビデオレター

鳥取大学と同大学の連携は歴史が古く、これまで25名のエチオピア人留学生が鳥取大学で学び卒業しました。2017年からは、社会実装を進めるため、SATREPSプロジェクト「砂漠化対処に向けた次世代型『持続可能な土地管理(SLM)』フレームワークの開発」に取り組んでいます。

同プロジェクトでは、これまで、土壌侵食防止、作物生産向上、畜産技術等、幅広い分野にわたり、砂漠化対処に資する研究を進めてきました。現在、これら研究成果の統合化が進められており、異なる土地管理手法下でのシミュレーションマップの作成、統合ガイドラインの開発、農家が自らSLM手法を選び実践するためのツール開発等が行われています。また、将来的に有望な研究成果を普及システムに活用するシステムを構築するため、バハルダール大学、アムハラ州農業局、アムハラ州農業研究所がパートナーシップを結ぶための議論も開始しています。

【画像】

2021年9月18日にバハルダール大学から恒川教授へ名誉博士号を授与され、卒業生と一緒に祝福のポスターが掲げられました。

【画像】

エチオピア人で鳥取大に在職した研究者第一号のAklog氏(現在BDUの理事メンバー)が恒川先生の代理として受賞状を受け取りました。