ボランティアレポート「やる気先生応援プロジェクト」

2020年3月24日

東野由季(2018年度1次隊 言語聴覚士 大阪府出身)
深水布由実(2018年度2次隊 小学校教育 神奈川県出身)
柿原莉沙(2019年度1次隊 障害児・者支援 神奈川県出身)
金城愛恵(2019年度1次隊 小学校教育 沖縄県出身)
窪田尚美(2019年度8次隊 小学校教育 千葉県出身)
須田優風香(2019年度8次隊 小学校教育 東京都出身)

マラウイでは、2016年から小学校算数教育に関わる隊員派遣が始まり、現在8名(言語聴覚士、障害児・者支援2名を含む)が各学校で児童に算数の授業を行い、マラウイの教育の質の向上のために活動しています。日々の活動をとおして、共通して上げられる課題は、1)授業は計算方法の暗記中心で教員自身も概念理解が十分でない。2)ラージクラスのため生徒の状況に合わせた授業ができていない。3)マラウイの教育環境から教員のモチベーション維持が難しいことです。

その課題を改善する取り組みとして、小学校教育隊員が中心となって、意欲ある教員の知識向上と指導力の向上を図るため「やる気先生応援計画"Autonomous Teachers Workshop2020"」と銘打ちワークショップを開催しました。参加者は隊員が派遣されている学校の意欲ある教員たちで、数の概念や分数の指導法、ラージクラスでの効果的な授業方について学びました。

「やる気先生応援計画」は、2018年度にも先輩隊員によって開催されていますが、今回のワークショップでは、前回参加者であったムンタリ先生が講師を務め、算数は日常的な生活の中で使うこと、積み上げの教科であるため、児童に数の概念を習得させることの重要性、その教授法を現地教員の口から参加者に伝えるなど、現地教員の巻き込みを増やすことで、参加者の自信ややる気を高める工夫をしました。

グループワークでは、6年生の小数の四則計算問題を挙げ、児童がどのようなところで間違えそうか予想し、各グループの発表や隊員活動のフィードバックを共有することで、児童の間違いを想定したレッスンプラン作成の大切さの気づきを得たようです。

当初、参加者は緊張している面持ちでしたが、アイスブレークや休憩時間を活用した日本紹介などで徐々に和やかな雰囲気となり、自然と参加者同士が連絡先を交換するなど交流が深まり、やる気のある先生たちのネットワーク作りも進みました。

参加者からは、「この場合はどうしたらよいか」「もっと学びたい」という積極的な意見が生まれ、今後も参加者がワークショップで得た知識を勤務先の学校で活かすことができるように継続的にサポートしていきたいと、私たち隊員の「やる気」も向上しました。

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現地教員による講義の様子

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ローカル素材を活用した教材づくり

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ワークショップ参加者全員の集合写真