マラウイボランティアレポート「-同じ目線で-関わり合いで生まれる」

2022年8月31日

名前:西村亜希子
隊次:2019年度3次隊
職種:薬剤師
配属先:チャイルドレガシー・インターナショナル
出身地:大阪府貝塚市

マラウイ派遣から1年が経ち任期も残りあと1年を切りました。配属先の病院は地域の村のためのコミュニティ病院。そこで薬剤師として主に医薬品の発注や在庫管理、処方チェックから処方内容に関する医師・同僚への助言、外来患者への投薬、といった活動をしています。勢い勇んで活動に取り組み始めたものの、実際のところ思い描いていたようなカッコ良い活動がそう簡単にはできないのが現実です。最初の半年間は目につく課題にどこから手を付けて良いか分からなくて焦る毎日。そんな中で村のマラウイアンとの触れ合いは癒しでした。"Muli bwanji? -ご機嫌いかが?""Ndili bwino. Muli bwanji? -元気です。あなたはどう?" こうして会う人ひとりひとりと、たとえ知らない人でもあいさつを交わす。自然と笑顔になり、人との距離はすぐに近くなり、一人ではないと感じることができる。地元になじむには住民と同じことをすることが大切でした。同じ言語を話そうとし、同じものを食べ、同じものを着て、一緒に歌を歌って。。。井戸に水汲みに行くとか、同じ苦労をしていると認めてもらえます。受け入れてもらえます。助けてもらえます。そうやって同じ目線で生活することでまた現地をより理解することができるのです。

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そして活動をしていくに当たり気づいたことは、HelpではなくAssist・手助け。ぽんって押してあげたらその先は自分たちで進める。そんな存在になれたら良いと思っています。知識移転に行く・マンパワーになるつもりはなかった。でもマンパワーになる、同じように働くことが大事。でないと同僚も受け入れてくれるわけがありません。ましてや外国人・お互い人間です。私たちはそれぞれ「違う」。それを受け入れ対話し信頼関係を築いていく。思い悩んだ時には発想の転換をしてみるとふっと気持ちが軽くなることも学びました。

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また、協力隊の活動は一方的な技術移転だけではないんだと考えるようになってきました。現地の人の生活に入ってコミュニケーションを通して知ってもらい受け入れてもらい、お互いを知る事で学び合って一緒に作り上げていくことなんじゃないかと思っています。日本って、日本人って。。。と興味津々の彼らが私たちの働きを見て何かを感じてくれることではないかと。関わり合いで伝える事かなと。質の向上であったり、考え方の変化だったり。。。彼らに合わせる事も忘れずに少し変化を、そして私自身も彼らを理解し学んでいく。協力隊活動、それはむしろ隊員の人間形成です。

残りの任期、帰国前の自分に恥じないように、おばあちゃんになった時に後悔のないように一瞬一瞬を大切に活動をしていこうと思います。