マラウイボランティアレポート「先輩隊員の想いを胸に」

2022年10月11日

名前:後藤 さつき
隊次:2021年度1次隊
配属先:リロングウェ市役所
出身地:横浜市

マラウイに赴任してから1年が経ち、中間報告を終えた翌日、10月7日慰霊祭がJICAドミトリーで執り行われた。
1971年の派遣開始以降、これまで1904人の隊員がマラウイで活動を行ってきた。その中で、12名の隊員が活動中に命を落としている。
赴任当初の昨年8月に慰霊祭と合わせ、2名の慰霊碑を訪れた。
それぞれの方の活動や人物像、そして年齢を聞くと、自分よりも若い方もおり、無念さを感じた。同時に、志半ばにして亡くなった先輩隊員の分まで、一所懸命に活動を行わなければと気が引き締まる思いがした。

私のマラウイへの派遣は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた任国変更によるものである。そのため、派遣予定だった国に住んでみたかったと思うことも赴任当初は度々あった。
しかし、配属先であるリロングウェ市役所で活動を始めると、上司をはじめとする同僚が心から私を歓迎してくれ、自分の意見をぶつけながら、伸び伸びと活動をすることができ、そのような思いは消えた。
むしろ今では、マラウイに来ることができて本当に幸せだと日々感じている。私がこんなにも快適に過ごせているのは、50年の間マラウイで誠実に現地の人々のために活動し、信頼関係を築いてきた先輩隊員の方々の努力によるものである。赴任から1年が経過し、生活にも慣れ、危機管理意識が緩くなっていた。そのタイミングでマラウイで亡くなった12名の隊員の慰霊祭に参加し、改めて安全第一で活動することの重要性を再認識できた。
マラウイと検索すれば、多くの情報が一瞬で手に入る現在とは異なり、事前情報がない中、マラウイに行くことを決意し、それぞれの分野で尽力された物故隊員の方々に敬意を表し、残りの任期も恥じないような活動を行っていきたい。