【ボランティア通信】大阪大学連携短期ボランティア派遣活動紹介 その1-House of Blue Hope-

2019年10月30日

2019年8月から9月の1か月間、大阪大学の学生が公衆衛生指導のために大学連携(注)の短期ボランティアとして派遣されました。参加されたボランティアから活動内容を紹介致します。紹介は3名程を予定しており、順次紹介いたします。

(注)1)途上国の開発への貢献、2)グローバル人材の育成を目的とし、JICAと特定大学が連携をし、ボランティア派遣を行っています。

氏名:中井隆斗
職種:公衆衛生
派遣国:タンザニア

はじめに

本年度より、大阪大学とJICAの大学連携短期ボランティアが始動しました。今年は、大学院生2名、学部生2名の計4名が公衆衛生隊員として、タンザニア・ダルエスサラームで活動を行ってきました。公衆衛生隊員としての主な活動要請は、ダルエスサラームの小学校2校、中学校2校で基本的衛生知識の普及を行うとともに、健康増進につながる運動プログラムの提供を行うことでした。これらの要請を踏まえて、私たちは手洗い指導を中心とした公衆衛生知識の普及とレクリエーションの運動指導に取り組んできました。この活動レポートでは、私たちが行った活動や活動先の学校紹介を行っていきたいと思います。第1回目の投稿として、派遣国・活動先についてとHouse of Blue Hopeという児童養護施設について紹介します。

派遣国・活動先

私たちの派遣先は、タンザニアのダルエスサラームという都市でした。タンザニアは日本の約2.5倍の大きさの国で、アフリカの東海岸沿いに位置しています。公用語は、英語とスワヒリ語が用いられていますが、市場などでは国語のスワヒリ語しか通じない所も多いです。主食は、ウガリと呼ばれる穀物の粉を湯で練り上げたアフリカ伝統の食品が食べられていますが、中華料理店やインド料理店も数多くあり、お米を食べられる機会も多かったです。活動先は、ダルエスサラームにある小学校2校と中学校2校の計4校で行いました。これらの活動先に加えて、House of Blue Hopeと呼ばれる児童養護施設にも行ってきました。そこで、今回はHouse of Blue Hopeでの活動について紹介したいと思います。

House of Blue Hope

児童養護施設の概要

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House of Blue Hopeは、2006年にアメリカ人の出資で設立された児童養護施設です。現在、子供29人(男子17人、女子12人:2~15歳)が暮らしていて、スタッフ10人(ソーシャルワーカー2人、ママ4人、ガードマン4人)とその他のボランティアが活動を支えています。

活動内容

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House of Blue Hopeでの活動内容は、子どもたちとの交流を図るため一緒に遊ぶ事を中心に考えました。具体的には、日本から持ってきた折り紙をしたり、隊員が持っていた化粧道具で遊んだり、ギターを弾いたり、普段の生活では中々できない体験をしてもらえたと思います。楽しく遊ぶことももちろんですが、公衆衛生活動の一環として歯磨き指導も行いました。事前に子どもたち一人一人が歯ブラシを持っていることの確認をとり、ポスターを用いて歯磨きの仕方と気を付けるポイントについて伝えました。工夫したポイントは、時間、タイミング、方法、の3点に焦点を当てた指導を行ったことと、子どもたちが飽きないように見ていて楽しくなるポスター作りを心掛けました。隊員たちの発表練習の成果が出たのか、指導中は子どもたちも自分の歯ブラシを持ち、真似をしながら熱心に話を聞いてくれていました。
当初、House of Blue Hopeは活動先として含まれていませんでしたが、当児童養護施設の卒業生だったOlympio PSの先生の紹介を経て今回の活動に至りました。公衆衛生隊員としての活動に加え、子どもたちの喜びを直接感じられる活動を行うことができて良かったです。