【報告】国際大学で研究に没頭する長期研修員〜シエラレオネのエドモンドさん〜

シエラレオネ国の経済発展のために 〜1年間で経済関連書を自身で60冊読破〜

国際大学にて

国際大学にて企画したイベント

国際大学にて企画したイベント

シエラレオネの自宅にて娘と

 JICA東京が所管する首都圏近郊には、現時点で200人近くの長期研修員(日本の大学の修士課程又は博士課程に在学中)がおり、JICAスタッフは研修員が無事に学位を取得して帰国するまで、定期的に面会をして学業進捗の状況をモニタリングしています。

 エドモンドさんは、シエラレオネ国の財務・経済開発省で働いており、新潟の国際大学大学院で学ぶために2013年の秋に来日しました。
昨年は、大学の学生代表選挙に出馬し、見事「プレジデント」に選ばれました。学生の代表として、学生のための生活改善に取り組み、寄せられた問題を解決するために、大学スタッフと定期的に協議しています。これまでに、スポーツ大会・文化行事・ダンスパーティ・地域の人々との駅伝等の様々なイベントも企画しました。
また、学生から集めた予算の中から、新潟の冬をみんなが手軽に楽しめるようにと、スキー道具を購入することを提案し実現させました。現在は多くの文化的背景をもったこれからの学生のニーズに対応できるようにと、学生憲章の改定にあたっています。

 彼のリサーチのテーマは、シエラレオネ国の省庁をモデルとした「サービス測定可能性および資産特定性がサービス提供者の決定方法に影響を与えるか」というテーマで、経済学的分析により、アウトソーシング、インソーシング、コーソーシングの中で最も有用な方法を探ることについてだそうです。日本で学んだことがいかに自国で応用できるか、またどうしたら有益なものになるか、来日前そして来日してからも同僚や上司と内容について都度協議しているそうです。

 これまで、シエラレオネ国の財務・経済開発省からは4名が日本で学位を取得し復職しています。2015年7月には、彼も学業を終え、同省で働いている同僚とともに、省内の改善に尽力していくとのことです。

萩原 真貴子 (2015年2月)