所長挨拶

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4月1日からJICA東京の所長を務めております木野本と申します。

3月末まで南アフリカ共和国事務所で勤務し近隣国を含めた南部アフリカの開発に取り組んでおりましたが、このたび新天地であるJICA東京にやって参りました。一転して国内を舞台にした事業に携わることとなりましたが、海外と同様に協力の現場に近い場所で勤務できることを大変うれしく思うと同時に大きなやりがいを感じております。

昨今の世界情勢は新興国経済の停滞、テロの横行、自国優先主義の台頭など流動的で先行きが見通しにくい状況が続いています。我々の住む世界は今大きな変革期を迎えているのかもしれません。それでも、世界の人口の多くが暮らす開発途上国に対して、その経済成長やさまざまな課題への取り組みを支援していくことの意義に変わりはなく、途上国の発展が世界の安定に寄与し、ひいては我が国にとっても大きな利益になるということに疑いはないように思います。開発援助を担うJICAが果たすべき役割と責任は益々大きくなっていると感じているところです。

2015年の持続可能な開発目標(SDGs)の採択などを背景に途上国の側のニーズはますます多様化しています。援助の実施においても高齢化社会への対応や国民皆保険制度の導入などのように従来にない視点が求められてきています。このことは同時に日本の経験や知見が活きる領域は広がっているということだと考えられますが、こうした新しい課題や分野に取り組むには、従来からの援助の担い手にとどまらず、民間企業やNGO、地方自治体などの日本国内に存在する幅広い知見を動員することが必要です。

JICA東京はこのための国内の関係者の結節点としてさまざまな人や組織とのかかわりを強めることとしています。途上国からの研修員の受入れ、草の根技術協力、ボランティア事業、民間連携事業などJICAの事業に多様な人々の参画や提案を得ながら、その知見を途上国の開発に活用させていただくための場として機能していきたいと考えています。

JICA東京は開発途上国と日本国内の途上国に関心をおもちの方々をつなぐ窓として皆さんのご来訪、ご相談をお待ちしております。どうぞお気軽にお越し下さい。

2017年4月 JICA東京所長 木野本 浩之(きのもと ひろゆき)