モンゴル国の財政・債務管理能力の向上を目指して〜「公的債務管理能力向上」研修〜

 モンゴルより行政官12名が来日し、公的債務の管理手法について学びました。

モンゴルから研修員12名が来日

野村証券の講師より「新興国における債券発行」についての講義を受ける。

 モンゴル国は、悪化する財政・債務事情の下、財政赤字の縮小や円滑な債務管理に取り組んでいますが、実効性が担保されているとは言い難い状況があります。
 このような背景を受け、モンゴルに対する最大の二国間債権者である日本が、同国の財政・債務管理能力向上に資するための研修の機会を提供しようと、今回、モンゴルにて債務管理行政に携わる行政官12名を、2016年2月中旬に約1週間、研修員として日本へ招聘しました。

日本で公的債務管理について学ぶ

東京証券取引所にて

東京証券取引所内を見学

 研修員12名は、来日期間中、JICA東京にて、財務省、三菱東京UFJ銀行、野村証券、一橋大学、明治大学、コーエイ総合研究所、及び株式会社Kippisの各講師陣より、債務持続性分析手法、金融政策手法、予算書策定手法にかかる理論等について講義を受けました。
 また、研修最終日には、東京証券取引所を訪問し、証券所の業務について講義を受けるとともに、証券場内を視察しました。

モンゴルでの実践に向けて

JICA東京で学んだことが帰国後の業務に活かされることを願います。

 各研修員が、帰国後にモンゴルにおいて債務管理等の業務に携わっていく中で、今回の研修において学んだ見識が活かされ、モンゴル国の公的債務管理能力の向上、財政状況の改善、ひいては、モンゴル国の発展に繋がっていくことを願ってやみません。

産業開発・公共政策課 川津 詩乃