適正な廃棄物管理のために〜ベトナム「施設整備コース」〜

ベトナムでは急速な都市化と工業化により、ごみの量が急増しています。しかしながら、最終処分場の約7〜8割がオープンダンピング(野積み)で衛生的な問題も引き起こしており、衛生埋立処分場の整備およびごみの減量・減容による適正な廃棄物管理体制の構築が急務となっています。
そうしたベトナムの課題解決のため、国・地方レベルの行政官が14名来日し、日本の廃棄物処理総合施設整備をテーマとして、様々な自治体の取り組み事例について学びました。

日本の経験を学ぶ

沼上清掃工場にてごみの処理方法を学ぶ研修員

研修員は講義・見学を通じて、施設整備の進め方、広域処理施設整備手法、自治体と民間企業との連携方法等について知識を深めました。また、静岡市では、収集から焼却、埋立までの一連の流れを見学しました。

アクションプラン発表

研修最終日には、日本で学んだことを踏まえてベトナムでのアクションプランが発表されました。「日本の官民連携による施設整備の方法をベトナムでも適用してみたい」、「日本のように整合性の取れた廃棄物管理政策を作っていきたい」、「ごみ処理施設で小学生向けの教育普及活動をベトナムでも検討したい」などの意欲的な意見が出されました。
ベトナムの廃棄物管理水準を改善するために、日本で得られた知識・経験が活かされることを期待しています。

経済基盤開発・環境課 井上 あい子 (2015年7月)