バングラデシュ研修員からの報告:「教育番組制作能力強化」プログラム

情報発信の使命=バングラデシュの社会経済発展への貢献のために
〜桜の咲き誇る中での教育番組制作能力強化研修〜

NHKの収録スタジオ内で

桜の咲き誇る中での研修〜窓の外には満開の桜

 バングラデシュ国営放送局(BTV)には、バングラデシュの社会経済発展に貢献するために人々に情報を発信する使命があります。この使命を達成するために、BTVは、開発や教育の分野の様々なドキュメンタリー番組やマガジン番組、ドラマ、討論番組、ジングル、音楽番組、ニュース速報等を放送します。人々の意見を取り入れ、より効果的な番組を作るために、BTVは、JICAの支援を得て、「人間開発テレビ設立支援プロジェクト」を実施しています。そのプロジェクト活動の一環として、BTVから7名、情報省から1名、首相府のAccess to Information programme(a2i)から2名、合計10名のオフィサーが、東京で、4月2日(土)から14日(木)に催された「教育テレビ番組制作能力強化研修」に参加しました。NHKや関連団体等を訪問し、講義を受け、高水準の教育テレビ番組を制作するための様々な理論や手法を学ぶことが、この研修プログラムの目的です。

NHKの収録スタジオ内にて

機材車の前にて

静岡ロケ研修内、ドラゴンファームにて

静岡ロケ研修内、「大富士」にて

 JICAの支援を受け、研修参加者はNHKのスタジオを訪問し、優れた番組セットを作る技術や、番組収録技術、カメラの位置決め、構成台本作成、魅力的なコンピュータグラフィックス等について学びました。また、研修参加者は、NHKグループ職員等による様々な講義を通して、NHKの番組の歴史や強み、人間開発番組の企画、学校放送番組の制作、日本の教育番組、テレビ番組の分析教育番組コンテストの「日本賞」等について学びました。

 さらに研修参加者達は、NHK放送博物館とNHKアーカイブスを見学し、NHKの歴史や映像資料について知見を広めました。また、番組制作担当の5名の研修参加者は、番組制作のために静岡県富士宮市を訪れました。

 研修参加者は、NHKの先進的な技術と番組に驚嘆し、また、研修コースを通して、エデュテイメント番組の適切な企画・制作方法を学びました。研修参加者達は、非常に多くのことを学び、経験し、それをBTVでの効果的な番組制作に活かしたいと願っています。新しい技術を使って番組を制作することが大事な課題だと気付きました。

JICA東京での講義の後、(一財)NHKインターナショナル理事の高橋妙季氏と記念撮影

仲居宏二氏(前NHKエデュケーショナル・マネージングダイレクター)と意見、情報交換

 研修参加者は、この2週間の研修プログラムを実現するためのJICAの支援に深く感謝しています。また、教育テレビ番組制作の知識を提供してくれたNHKグループにも感謝しています。こうした研修プログラムは、BTVのプロデューサーの能力開発に非常に役立つと考えます。


Mr. Surath Kumar Sarker (研修員)/ TIC 人間開発課 高橋依子 (2016年4月)