ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成のための医療保障制度強化に参加した、ケニアのマイナさんの見たNIPPON!

2018年2月20日

ケニアのマイナさん

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国名:ケニア/Kenya
氏名:Ms. MAINA Isabella Wanjiku
参加研修名:ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成のための医療保障制度強化
研修期間:2018年1月14日から1月27日

ユニバーサルヘルスカバレッジを提供するための制度構築と運営に関わる行政官の能力向上をめざした本コースにケニア保健省・医療財政部長のマナイさんが参加されました。そして日本で感じたことを暖かい文章にして送ってくれました。

「効率の国」日本

世界有数の先進国である日本は、その発展をじかに体験したい人には最高の行き先です。建ち並ぶ高層ビル、ひっきりなしに自動車が走る道路網、網の目のような鉄道ネットワーク…どこもかしこも発展の香りがします。日本を初めて訪れる人は、飛行機から降り立った直後に、その進歩のレベルの高さに気づくに違いありません。

物理的な発展はさておき、形は無くとも至るところで感じられるもう一つの発展があります。最大限の「効率性」です。日本人は1秒たりとも時間を無駄にしません。

アフリカから来日した私には、日本人の効率性は驚きであり、効率を求めない言い訳は「Hurry hurry has no blessings(急いては事をし損じる)」ということわざしか思いつきませんでした。

ちょっと待ってください。あの電車に乗りたい?時間を守ればいいのです!

電車の発着時刻はあまりにも正確で、時計のほうが見劣りするくらいです。日本人(特に東京に住む人、東京人と呼びましょう)はそれをよくわかっていて、電車よりもさらに時間に正確です。公共交通の効率性が高いのはもちろんのこと、会議はきっちり定時に始まり、興味深いことに定時に終わります。講義がたまたま2分早く終わり、その分休憩時間が増えると思ったあなた、悲劇が起こりますよ。確実に講師はその2分を質疑応答などに活用してから、決められた休憩時間をどうぞ、となります。

日本の効率性は時間の活用にとどまりません。資源の活用についてはどうでしょうか。不要な照明を点けっぱなしにしていると、1分あたりどれだけの電力が無駄になっているか考えたことがありますか?自動水栓でない蛇口から出る水が、どれだけ無駄に流されているか考えたことは?もう悩む必要はありません。日本、特に東京に行ってみてください。「加熱式トイレ(the heated Toilets)」のことはあえて触れませんが、「加熱式…どういうこと?!」という叫び声が聞こえてきそうです。そう、温水洗浄便座付きトイレのことです!!トイレ内の注意書きには、「電力節約のため、使用後はフタを閉じてください」とあります。冗談ではなく、どこに行っても効率性が付いてまわるのです。

日本の経済成長をもたらした要因は、この最大限の効率を求める姿勢以外の何者でもないと感じます。ひとつ確かなことは、帰国してから家庭や職場、社会での暮らしのなかで、私が良い人間になるための知恵を学んだこと。教えてくれた日本に神の祝福がありますように。この見事な教訓を同僚や家族にもぜひ伝えたいと思っています。