キリンホールディングスとの協力によりアジアの食品科学研究員育成をサポートする

「JICA-KIRINフェローシッププログラム」3年目へ

2019年6月10日

〇アジアの食品科学分野を担う研究者たちが、日本での一年間の研究成果を発表

2期生による研究成果発表

キリンホールディングス 溝内 良輔 常務執行役員による祝辞

農研機構食品研究部門 鍋谷 浩志 研究部門長による祝辞

JICA 岩切 敏 理事長特別補佐による祝辞

修了証授与、記念品を贈呈して記念撮影

懇親会では新旧フェローが交流

新フェローからの挨拶

19年4月12日、キリンホールディングス株式会社(磯崎功典社長)がJICAとともにアジアの食品科学分野の研究者育成を目指す「JICA-KIRINフェローシッププログラム」の第2期生(2018年度)による発表会と、第3期生(2019年度)の開講式をJICA東京センター(東京都渋谷区)で開催しました。優秀な研究者であるフェローたちは、それぞれのテーマについて一年間、茨城県つくば市・国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)食品研究部門の研究室で指導を受けながら、各自の専門分野をさらに深める研究を行っています。

 プログラムの参加者は、アジアの各大学や研究機関の推薦を受けた優秀な代表者の中から、キリンホールディングス、農研機構およびJICAにより選出。フェローたちは日々、研究活動を行いつつ、学会や国際シンポジウムなどへも参加するほか、キリングループの研究所・工場や大学研究室などへの訪問、JICA筑波センターとの交流事業を通じて、日本の文化や社会についての理解を深めています。

発表は、各フェローが一年間の研究で得た貴重なデータを分析し、その結果を各国の課題解決への提案として報告されました。

2期生への修了証・記念品の授与とそれに続く3期生の紹介があり、参列した関係者はプログラムの貢献と次年度への期待を実感していました。

<JICA-KIRINフェローシッププログラム>
キリンホールディングス株式会社は、アジアの抱える食糧問題の自主解決を目指し1993年から2016年まで20年以上にわたり「国連大学キリンフェローシップ」としてこのプログラムを支援し、農研機構に委託しての人材育成が続けられてきました。本プログラムはそのコンセプトを引き継ぎ、新たなパートナーとしてJICAが加わって、引き続きアジアの食品科学研究員育成をサポートするものです。今後は国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)への貢献なども視野に、さらなる充実を図っていきます。

事業・研修の概要
2019年4月12日、JICA-KIRINフェローシッププログラム「2018年度フェロー研究成果発表会」、バングラデシュ・インド・ミャンマー・タイ・ベトナム、2018年度フェロー5名、2019年度フェロー4名、他関係者29名
茨城県つくば市・国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構において、フェローそれぞれが研究テーマにそって1年間の研究を行う。今回はその成果発表・修了式と新フェローの紹介。

報告者
産業開発・公共政策課 阿部陽子