看護師の指導者養成(TOT)研修のファシリテーターたちが研修のリハーサルを行いました

2019年12月17日

プロジェクトは、本年3月から看護師も活動の対象に加え、大臣令のもと看護師の指導者養成(TOT)研修を開発するワーキンググループが結成されており、その活動を支援しています。ワーキンググループ(WG)のメンバーは、6月から活動を開始しており、11月には2週間の本邦研修に参加し、日本の看護師教育の制度や院内の研修指導現場を視察、また効果的な新人看護師の指導手法などについて学んできました(プロジェクトニュース2019年11月21日参照)。さらにTOT研修のファシリテーター養成研修も受講し、効果的な指導法を積極的に学んできました(プロジェクトニュース2019年12月6日を参照)。これらの活動は、すべて12月18日に予定されている、パイロット版の看護師TOT研修を成功させるためです。

12月14日の土曜日、パイロット版看護師TOT研修において、ファシリテーターの役割を担うWGのメンバーが、18日からの本番に備えてリハーサルを行いました。休日にも拘わらず、午前10時半から夕方の5時半まで、昼食の時間を惜しんで続けられるほど熱の入ったリハーサルとなりました。ファシリテーターとなるWGのメンバーは、順番に自分が担当する講義のプレゼンテーションを行い、お互いに改善点を指摘し合いました。受講者を引きつけるインパクトのあるプレゼンテーションとするにはどうしたらよいか、発表の中身にとどまらず、発表者の表情や視線、声の大きさなども指摘され、プレゼンテーションする側も、聞く側も真剣でした。特にアドバイスにうなずき、熱心にメモを取るファシリテーターたちの姿が印象的でした。

このWGのリーダ-である国立第3病院副院長のバトゲレル先生も、医師向けTOT研修での豊富な経験をいかし、ファシリテーターとして自ら手本を示し、熱心に指導されていました。さらに日本からは、深谷専門家(看護師)がウェブ回線を使って参加し、各メンバーのプレゼンテーションにコメントをしました。深谷専門家は、6月以降看護人材育成の専門家として、WGの活動に対し技術指導をしてこられました(プロジェクトニュース2019年6月13日、8月15日、8月31日参照)。そして12月18日からのパイロット版看護師TOT研修には、実際に講師の一人として参加し、講義をされる予定です。

モンゴルの看護師の指導者育成に熱心に取り組むWGのメンバーたちと日本の専門家の一つになった思いが、モンゴル初のパイロット版看護師TOT研修の成功につながり、さらに看護師向けTOT研修がモンゴルの看護人材育成に欠かせない効果的な研修となるよう、さらに準備を進めたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
業務調整 大熊 浩

【画像】

ワーキンググループメンバーの発表リハーサルの様子

【画像】

バトゲレル先生のプレゼン指導の様子