ボリビア:中南米地域セミナー「院内感染予防」を開催!

2022年10月20日

JICAボリビア事務所は、2022年10月13日、ボリビア保健セクター産官学グループGAPPS(注1)との共催で、JICAブラジル事務所の協力のもと、「世界手洗いの日」イベントとして、JICA帰国研修員(以下、帰国研修員)とその所属先の知見・経験・実践の共有を目的に、中南米地域セミナー「院内感染予防」をハイブリッド(会場・オンライン)にて開催しました。

同セミナーは、COVID-19ケアの第一線で感染者の対応・治療を実施している南米地域中核病院の看護師が、職場での日々の実践を共有したもので、コロナ禍にあってこれまでの2年半の取組みが共有されました。

ボリビア3県の病院からは「バイオセーフティーと医療廃棄物管理」(トリニダ母子病院)、「院内感染コントロール」(プナタ病院)、「ボリビアアマゾンでのバイオセーフティー」(コビハ病院)をテーマに帰国研修員が各病院での取組みを紹介しました。
ブラジルからは、日系のサンタクルス日本病院が「COVID-19に対応する実践方法」として、帰国研修員を中心に作成した個人防護具マニュアルの紹介と院内での実践を、在ボリビアブラジル人医師ボランティアによるポルトガル語-スペイン語通訳を介して発表されました。

当日はGAPPSのメンバーであるアキノ大学(UDABOL)の講堂から、医学部4-5年生を中心に、医療系学部生、関連病院の医療従事者など約130名が、オンラインでは大学のFacebookとYouTubeを通して約1,400名のライブ参加がありました(注2)。

発表者は各自の持ち時間をオーバーする盛り上がりで、各病院における感染予防資機材が限られるなかで、感染拡大時の緊迫した様子も報告され、医療の実践者として国境を越えた経験の共有ができ、今後の域内帰国研修員同士の交流の第一歩となる機会になりました。

JICAボリビア事務所は、今後もGAPPSメンバーや帰国研修員等と連携し、ボリビアをはじめ中南米地域の保健セクターにおける知見・経験の共有をはかっていきます。

(注1)GAPPS:Grupo de Alianza Público Privada en Salud
ボリビアにおける保健サービスの質の改善とそのアクセス拡大への貢献をミッションとし、2019年JICAボリビア事務所のイニシアティブにより活動を開始。2022年10月時点でヘルスケア企業、大学、マスコミ、学会など21団体が加盟し、保健分野の人材育成や保健ニーズ・医療技術の共有等を目的としたセミナーなど30以上の活動を実施中。
(注2)参加国内訳:ボリビア1,122名、ペルー169名、ブラジル28名、アルゼンチン、チリ、コロンビア、ニカラグア、メキシコ、パラグアイ、ホンジュラスに加えて、米国、イタリア、フランス、スペインでも視聴。

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GAPPS挨拶: Erwin Hurtado

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UDABOL大学講堂参加者

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ベニ母子病院:Lic. Elizabeth Duran

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ブラジル・サンタクルス日本病院:Lic. Carolina Felicio