【ナイジェリア】強靭なUHC達成へ。留学生がつなぐ感染症対策ネットワーク第2弾:JICA技術協力プロジェクトとタイアップ、長崎大学、北海道大学、ナイジェリア疾病予防センターが第2回学術交流会を開催

2022年12月15日

2022年11月25日(金)、ナイジェリア疾病予防センター(Nigeria Centre for Disease Control:NCDC)と、PREPAREプログラム(注1)でNCDCから若手研究員7名を受け入れている長崎大学(注2)、北海道大学(注3)の間で、感染症対策研究のための研究や国際協力の経験を共有する第2回学術交流会が開催されました。

PREPARE学生を介した感染症対策ネットワーク構築へ向けた本取り組みは、同年1月24日に第1回を開催しました。今回から実施中の技術協力プロジェクト「公衆衛生上の脅威の検出と早期対応能力強化プロジェクト」が活動の一つに位置付け、全面的にバックアップを開始しました。双方の関心の高い研究テーマをNCDCのプロジェクト・カウンター・パートや、留学生の指導教授と事前に調整の上、各研究施設の設立背景や経験、最近の研究活動が紹介されました。両大学からは留学生の指導教官や研究員等約30名が、NCDCからは国立標準検査室(National Reference Laboratory:NRL)等のスタッフ約50名が参加しました。

NCDCから5名の博士課程留学生を受け入れている長崎大学からは、吉田レイミント教授、金子聰教授、樋泉道子准教授が、小児感染症学分野、生態疫学分野の活動や、同大学を中心とした国際的な感染症研究ネットワーク、長崎大学感染症研究出島特区(DIDA)のワクチン研究開発の取組を紹介しました。また、NCDCから博士課程留学生1名とポスドク研究員2名を受け入れている北海道からは山岸潤也教授が、同研究所の紹介と共に、メタゲノム解析による病原体の特定研究等、最近の研究活動を紹介しました。

NCDCからは、NRLゲノム・シーケンス研究室長のDr. Ndodo Nnaemekaが新型コロナウイルス、サル痘、コレラの分子疫学解析結果について共有し、課題や今後の協力ニーズ等について説明しました。また、NCDCから長崎大学、北海道大学へ留学しているDr.Tosin Oladipo AFOWOWEとMs.Maryam Sani Lawalが自身の研究活動を紹介しました。

最後にJICAナイジェリア事務所譲尾進所長は、こうした取り組みを通じ、日本とナイジェリアの感染症研究ネットワークを強化し、ナイジェリアの感染症対策が一層促進されるようJICAとしても支援を継続していきたいと抱負を表明しました。

今回の学術交流会で形成されたネットワークを活かし、12月13日~20日、技術協力プロジェクトの近藤徹チーフと田才愛子業務調整専門家と共に、NRLのDr. Nnaemekaが長崎大学、北海道大学、そして国立感染症研究所を訪問、先生方や留学生と対面での意見交換や施設見学を行い、NCDCの研究能力強化に係る今後の協力について協議しました。

今後、留学生事業が繋ぐ、感染症研究ネットワーク、更なる拡大・強化が期待されています。

(注2)長崎大学熱帯医学研究所および長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科
(注3)北海道大学人獣共通感染症国際共同研究所および北海道大学遺伝子病制御研究所

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