2017年10月30日
プリンシペ灌漑にて水利組合農家との会議
ツンダ灌漑水利組合農家のメイズ畑
ジンバブエといえば有名な石と著者(左)
アフリカ10か国以上でプロジェクト実施中のSHEPですが、南部アフリカのジンバブエでも来年プロジェクトが始まる予定です。
プロジェクト開始にあたって現地視察が行われ、SHEPのパイロットサイト(注)のプリンシペ灌漑とツンダ灌漑に訪問し、農家がどれくらいSHEPを実施しているか、効果が出ているか、を確認しました。
農場を案内してくれた農家からはこんな喜びの声が挙がっています。
「サトイモやスイカは市場調査の結果、高値で売れることがわかり、栽培を始めたよ。」
「ジェンダーワークショップを受けた結果、夫婦が協力することの重要性を知った。これまでは研修は夫婦どちらかしか出なかったが、今では夫婦で一緒に研修に参加し、夫婦一緒に働いているよ。」
「これまでは高い農薬を使っていたが、普及員から堆肥を教えてもらい、堆肥を使うようになったんだ。堆肥は農薬と違ってほとんどお金がかからないし、マーケットも農薬を使わない野菜を好んでいるので、以前より高く多く売れているよ。」
普及員いわく、SHEPを実施した大半の農家が、所得向上という結果をだしています。これらの効果は、日本で研修を受けたジンバブエ行政官が自分たちでできる範囲の活動を行ってきた結果です。今後プロジェクトが始まり、日本の支援をえつつジンバブエ全体でSHEPが始まることにより、ジンバブエの農業が盛り上がっていくのではないでしょうか。乞うご期待ください!
(注)試験的にSHEPアプローチを導入している地域
後藤 理沙
JICA農村開発部3チーム