総合診療研修で用いられる、救急マニュアルと内科マニュアルが完成しました

2020年12月30日

プロジェクトでは、これまでに小児科マニュアル(プロジェクトニュース2018年10月18日、同11月13日、2019年3月8日参照)、産婦人科マニュアル(2019年1月8日、同1月19日、同6月28日参照)、手技習得のためのマニュアル(2019年6月24日、2020年3月19日参照)の開発に取り組み、現在これらのマニュアルは、ウランバートル市内チンゲルテイ地区病院、オルホン県地域診断医療センター(RDTC)で行われている若い研修医たちの総合診療研修の現場において活用されています。これに続いて、この度、救急マニュアル(2019年7月24日、同8月15日参照)、内科マニュアル(2020年6月4日参照)が完成し、チンゲルテイ地区病院、オルホン県RDTCに届けられ、研修医たちに手渡されました。これにより、総合診療研修4つの柱である小児科、産婦人科、内科、救急についてマニュアルが完成しました。

救急マニュアルの開発には、国立国際医療研究センター(National Center for Global Health and Medicine:NCGM)の寺山医師(外科)支援のもと、チンゲルテイ地区病院で救急に関わる医師たちが携わりました。内科マニュアルについても、チンゲル地区病院で研修医たちに指導を行っている指導医の先生たちが中心に開発に取り組みました。

マニュアル完成までの道のりは長く、先生たちの手により繰り返し修正が行われましたが、修正を重ねるごとに改良され、とても質の高いマニュアルになりました。総合診療研修を受ける若い研修医たち、そして研修医を指導する指導医の先生方には、これらマニュアルを十分に活用してもらい、効果的で質の高い研修の実施に役立ててもらいたいと思います。

「一次及び二次レベル医療施設従事者のための卒郷研修強化プロジェクト」は、2020年12月で終了しますが、2021年1月から新たに「医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト」が開始します。これまでの5年半に亘るプロジェクトの経験、実績を引き継いで、次のプロジェクトでも、医師、看護師人材の育成に貢献すべくプロジェクトチーム一同頑張ってまいりますので引き続きよろしくお願いいたします。

一次及び二次レベル医療施設従事者のための卒後研修強化プロジェクト
技術協力プロジェクト専門家(業務調整) 大熊 浩

【画像】

完成したマニュアルを手に研修医3人とBatsukh院長(右から2人目)オルホン県地域診断治療センター(オルホンRDTC)

【画像】

完成したマニュアルを手にLkhagvaa院長(左)とJavkhaa研修部長 チンゲルテイ地区病院(ウランバートル市内)にて