名古屋大学「PhDプロフェッショナル登龍門」研修プログラム

2017年11月17日

 2017年8月21日から29日まで、キルギス日本センター(KRJC)は名古屋大学「PhDプロフェッショナル登龍門」研修プログラムを実施しました。PhDプロフェッショナル登龍門は、優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへ導くという目的で文部科学省・日本学術振興会が実施する事業「博士課程教育リーディングプログラム」として、同大学で2014年から実施しているプログラムです。KRJCでは2014年、2016年、そして今回と、3度に渡り、PhDプロフェッショナル登龍門の当地での研修プログラムを受託実施しています。
 
 当地での研修プログラムは、同大学の学生と当地の学生混合のグループを形成し、関係機関訪問、講義受講、市場調査や街頭インタビュー等のグループでの現地調査等に基づき、当地で実現可能なビジネスプランを作成して発表することを最終目的としています。共通言語は英語です。登龍門の学生は非常に国際色豊かで、今年の本研修プログラムに参加したのは、日本、インド、ジャマイカ、中国、モンゴル、から合計6名の学生でした。それぞれの専門分野も医学、情報科学、国際言語文化、法学、国際開発と多岐に渡っており、専門も国籍も違う日本から来た学生と現地学生が協働する、非常にユニークな研修プログラムです。今年は現地学生については高い競争率の中から4名の優秀な学生が選抜され、登龍門学生と混合で2つのグループに分かれて協働しました。

OVOPのワークショップを視察し、フェルト製作体験

 当地の経済状況に関するキルギス中央銀行総裁による講義を始め、KRJCのビジネスコース修了生企業を訪問しての実際の当地でのビジネス状況の視察と、ビジネスオーナーとの対話、JICA一村一品プロジェクト(OVOP)のワークショップを視察訪問しながらのイシククリでの現地調査等、凝縮された約一週間を経て、無事に2つのグループがそれぞれ、ビジネスプランを最終発表会で発表することができました。第1グループは、発展しているSNSと若者人口が多い当地のニーズをカバーするマッチング・交流ビジネス、第2グループは現地材料にこだわったモバイル日本食ファーストフードビジネス、と共にユニークなアイデアをベースにした興味深いプランが作成されました。 
 
 ビジネスコース人材を育成する目的でビジネスコースを実施しているKRJCにとって本研修の強みは、ビジネスコース修了者のネットワークを活用できることです。今回は菓子メーカー、服飾デザイン、ホテル、レストランの業種の修了生企業を学生が訪問しましたが、製造現場の視察や経営者インタビューから当地のビジネス環境に関する理解を深め、自らのビジネスプランへのインスピレーションを得ることができたという、参加学生からのフィードバックを受けています。
 今後も当センターの強みを生かし、日本とキルギスの人的交流に貢献できる事業の推進を続けて参ります。

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最終発表会終了後、KRJC修了生企業も一緒に

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KRJC修了生企業のコーン菓子製造会社訪問