Viet An 社への工場見学

2018年10月29日

Viet-An社にて集合写真。Viet-Anのロゴの下にはKeep Improvingの言葉が。

 2018年10月11日(木)、VJCCハノイ主催のビジネスセミナーの受講生18名が増田講師と共に、VJCC主催のビジネスセミナーの活動の一環でViet-An社を訪問しました。

 同社は2008年に100万USDを投じて設立された従業員220名の製造会社で、主力商品であるハーネスを筆頭に、PPVCリーブチューブ、熱収縮ケーブル、熱成形トレイ、作業台など幅広く手掛けています。以下3点、「①商品と最高のサービスを提供することで顧客に付加価値を与える。」「②すべての約束を最後まで遵守する。常に“第一のパートナー”であり続ける。」「③決して満足せず、絶えず向上し完璧であろうとする。」の企業理念をかかげて邁進してきた同社は、5Sやカイゼンを適応したり、積極的にJICAの専門家からアドバイスを受けたり、日本式の企業経営・現場指導を実践しています。また、同社は品質管理にも力を入れていて、220人の従業員に対して合計28人もの検査員がおり、中でも人の命を左右するハーネスの検査員は22人という徹底ぶりで、工程内の不慮率は同社の製品の中で最も少ない0.01%です。製品次第ですが、完成まで4回も品質チェックすることも珍しくなく、その結果、2004年に国際規格ISO14001を、2008年にはISO9001を獲得するなど、その品質の高さが国際基準で認められるようになりました。

熱心にメモを取っている受講生

 質疑応答では「5Sの評価方法は何か。」など、主に5Sに関するものが多く挙がり、工場見学では、受講生が熱心にメモを取ったり質問をしたりして、積極的に学ぶ姿勢が見て取れました。特に4M(人材・材料・機械・製造方法)の変化点管理をしているボードの前では、そのボードの見方や運用方法に関して質問や意見が多く出て、盛り上がりを見せていました。

 工場視察後は意見交換が行われ、「従業員の労働環境のために2階に窓を増やしたほうが良い。」などたくさんのコメントが寄せられました。最後に増田講師の総評では、まず「4Mが変われば品質は必ず落ちるのでその変化点管理は重要だが、具体的に表を作って4Mの変化点管理を実践・運用している所は初めて見た。」と、賛辞の言葉が送られました。そして、「例えば、材料が変わった、という事だけでなくどの材料が変わったのか、という事まで把握・共有できるような表にすれば、より変化点の重要項目が分かる。」と改善への具体的なアドバイスもなされました。また、「生産性向上を目指しても、カプラハーネスは簡単に自動化ができない。だがこの企業では、ラインを動かしてみたら15%生産性が向上した、など積極的に改善をすることで生産性を上げていこうとする意欲を見てとれた。来年もぜひ見に来たい。」と激励の言葉が寄せられました。