第8回ビジネスフォローアップセミナー

2018年11月26日

Vo Thanh Tuan社長による企業説明

経営塾河口講師、An Phu Thinh 社長、VNPI、VJCC HCMC所長・JICA専門家

 2018年11月17日 (土) に、経営塾卒業生の団体である南部経営塾クラブの主催により、「ビジネスフォローアップセミナー(以下BFS)」が行われました。BFSとは、経営塾講師、経営塾卒業生や現役塾生が、経営塾卒業生のその後の取り組み等を題材に、意見交換や経営に関する情報を共有する場です。

 今回は、第10期(2017-18年)卒業生のVo Thanh Tuan社長率いる、An Phu Thinh Joint Stock CompanyにてBFSが行われました。同社はドンナイ省にある企業で、作業用の軍手やマスクを製造し、日本をはじめとする海外へ輸出、ベトナム国内でも販売を行っています。経営塾の河口講師、ミン所長をはじめとするVJCCホーチミンのスタッフ、南部経営塾クラブのチン会長を筆頭に約30名の経営塾卒業生・現役塾生が集い、An Phu Thinh Joint Stock Companyの事業に関する議論などを行いました。

 まず社長からの企業説明があり、その後工場内を見学しました。参加者からは、使用している製造機械や設備の稼働状況などについて様々な質問がなされました。同社では、経営塾の学びを活かして在庫削減などの成果を上げたものの、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)などに関して課題も抱えています。参加した他社の経営者たちとの間で実際的な対策について議論が交わされました。

 また、同社はVNPI(Vietnam National Productivity Institute: 科学技術省傘下の国家生産性機構)の生産性向上プロジェクトにも参加しており、VNPIから活動方針・計画の紹介がありました。今後、最新設備の導入や生産ラインのレイアウト変更などにより、生産性を3倍に上げることを目指しています。

 今月の経営塾を担当された河口講師からは、「現在、ベトナムではこの企業のように特に販売努力をしなくても顧客が来てくれるという良い状況にあるが、これがいつまで続くかは分からない。5Sなどのカイゼン活動のみならず、TFP(Total Factor Productivity)というような、もう一段上の生産性向上に挑戦し、頑張ってほしい」とのアドバイスがなされました。

 経営塾では理論的、実践的な経営手法を学ぶことができるだけでなく、経営者同士のつながりができ、卒業後もこうしたビジネスフォローアップセミナーといった場で互いに学びあう機会が作られています。

【画像】

An Phu Thinh 社のロビーにて集合写真