ハイフォン経営塾、第4期開講式を実施~2020年までの目標達成に向けて~

2019年8月15日

会場の様子

 
 2019年8月5日、To Hieu Politics School(共産党政治学院)にてベトナム日本人材開発インスティチュート(以下VJCC)ハイフォン経営塾(※)第4期の開講式が行われました。ハイフォン市によって選出された30名が、第4期生として約10カ月にわたる学びを始めることとなりました。本式典には、JICAベトナム事務所次長、JCCI(ベトナム日本商工会議所)ハイフォン副支部長、ハイフォン市からは人民委員会、人材開発科学協会、科学技術局の代表の方々、経営塾修了生など約60名が参席されました。

人材開発協会副会長

 
 ハイフォン経営塾は2016年に開始され、今年で4年目を迎えます。今回、企業に加え行政機関(病院・輸送安全保障機関など)からも塾生が選出されました。ハイフォン市の2030年までの発展方針及び2045年に向けたビジョンでは、同市は、ハノイ・ハイフォン・クアンニンという発展トライアングルの中核をなす都市とし、ベトナム北部地域、ひいては全土の経済発展を牽引していく役割を担うこととしており、2015年から2020年にかけて計180名の企業経営者の育成を目標に掲げています。同方針の下、経営塾を通じて、これまで教育を受けてきた人数は第4期生を含み約130名にのぼります。

VJCCヒエン所長

JICAベトナム事務所室岡次長

 
 まず、人材開発協会副会長からハイフォン市における人材育成事業について説明がありました。経営塾はハイフォン共産党から高い関心と期待が寄せられていること、経営塾の運営はハイフォン市そしてJICAの支援のもと成り立っていることを紹介され、「だからこそ企業の発展に留まらず、ハイフォン市の発展、引いてはベトナムと日本との懸け橋となることを目指し、塾生一人一人が使命感を持ち、学びに向き合ってほしい。」との激励の言葉を寄せられました。また、経営塾の開講先として、ハノイ及びホーチミンという中核都市以外で、ハイフォン市が初めて選出されたことについて感謝を述べられました。

 VJCCのヒエン所長からは経営塾で学ぶことの意義について「人材育成としてはもちろん、塾生同士の交流やビジネスマッチングの場としても非常に有効であることを実感していただきたい。」と述べられ、先週行われた経営塾の本邦研修で塾生24名が日本企業約100社との商談会を行ったことも取り上げられました。

 JICAベトナム事務所の室岡次長からは、「ベトナムの特徴である柔軟性や若い労働力を日本式経営方法とうまく融合させながら、ベトナムならではのビジネススタイルを培ってほしい。特に、ハイフォン市は今後ベトナム全土を牽引していく役割が期待されている。」との言葉を贈られました。

第4期生代表チャン氏

 
 最後に、第4期生を代表しContainer Việt Nam JSC.,のチャン氏から今後の意気込みについて「責任感や使命感を感じているが、ハイフォン市そしてベトナムからの期待を裏切らないよう、積極的に学ぶ姿勢を大切にしていきたい。」との意志を語りました。

 新塾生30名は、第4期経営塾に向けての決意と期待を胸に、新たなスタートを切りました。

(※)経営塾とは、企業経営者・幹部を対象に行われる日本式経営の研修。ベトナム産業界を牽引する経営者の育成を目的とし、月5日間の授業及び実践が約10か月にわたり行われます。2009年に開始された本事業はVJCCの看板プログラムで、現在ハノイ2、ホーチミン1、ハイフォン1の計4コースが実施されており、これまで約500人にわたる卒業生を輩出してきました。

【画像】

集合写真の様子