所長あいさつ

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アンゴラはアフリカ大陸南部で大西洋に面し、ポルトガル語を公用語とする国です。

日本とアフリカの関係をどのように発展させていくべきか、アフリカ開発会議(TICAD)などをとおして、これまでも長い間検討されてきました。国際機関の予測によれば50年後の世界の労働人口の約半分をアフリカの住民が占めると言われています。そうなると、今後少子高齢化により人口も減り、経済規模が縮小する日本は「アフリカと手を携えるべき」との意見があります。

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しかし、アフリカは日本から遠く、物理的・心理的な距離があります。「アフリカは情勢が不安定で治安が悪い」「法整備が不十分で貿易相手には不向きである」など、悲観的なイメージがあることもまたよく理解できます。特にアンゴラは世界にも、日本にも、「未知なる国」の一つではないでしょうか。

ところで、アンゴラは石油やダイヤモンドなどの天然資源が豊富であることから、国としてお金は持っているはずであると言われています。他方で、農業、水産業などの生産性や流通が決して十分ではなく、基礎的な教育や保健サービスも充足している訳でなく、広大な国土に住む3千万人の国民に豊かさが行き渡っていない現状があります。しかも、以前は情報が限られる中で、資源利権の汚職にまみれ、治安も悪く、世界一物価が高い国、との悪評がありました。

しかし現在は、国としてもこうした状況の改善が必要なことを十分認識しており、治安も物価も落ち着いて見えるところ、日本の人材による協力活動を進めるには十分な素地があると考えます。この国の中にも、人々の暮らしを善くしたいと考える人材が多くいらっしゃいますので、たくさん相談を重ねています。

私達アンゴラ事務所は、アフリカの伝統と社会、文化に敬意を持って、日本の経験を示し、この国の未来を「一緒に考え、共に行動する」取り組みを、この国の有為な人材や仲間たちと協力して進めてまいります。

2022年12月
JICAアンゴラ事務所長
門脇 聡