所長あいさつ

JICAベナン支所長 笹館 孝一 挨拶

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ベナン共和国は西アフリカのギニア湾に面し、東は1.9億の人口を擁すナイジェリア、北はニジェールとブルキナファソ、西はトーゴに隣接する縦に長い国です。面積は日本の約1/3、人口は約1千万人、フランス語を公用語とし、国民一人当たりのGNIは890USドル、人間開発指標は世界189カ国中163位(2017年UNDP)の開発途上国です。

主な産業は農業と港湾サービス業で、農業は綿花やカシューナッツの栽培が主力ですが、いずれも国内加工率が少ないため付加価値を享受できていません。また、コメや水産物については自国生産では賄いきれず輸入が多くなっています。港湾サービス業は国内向けよりもコトヌ港を介した中継貿易の形態が主流となっており、主な再輸出先は隣接するニジェール及びナイジェリアで、域内市場への物流のチャネルとして重要な位置を占めています。

他方、ベナンは不安定な国が多い西アフリカにおいて、1991年以降、民主的な大統領選挙により平和裏に政権交代が行われており、民主化のモデル国としての評価を得ています。また、誠実で温和な国民が多く、日本の外交政策を支持する親日国でもあります。

2016年3月の大統領選挙では実業家のタロン氏が当選、同年10月、タロン大統領は今後5年間の政府方針として「政府行動計画(PAG:2016~2021年)」を発表。「民主主義・法の支配・グッドガバナンスの定着」、「経済の構造改革」、「国民の生活環境の改善」を3本柱とする政策を掲げました。その後矢継ぎ早に、開発の基礎となる汚職対策、行財政改革、ビジネス環境整備に係る施策を打ち出すとともに、同行動計画の具現化を積極的に進めています。

このような状況の中、JICAは1980年以降、保健医療、教育、安全な水、農水産業分野を中心に協力してきており、教育については累計1,060教室の建設、安全な水については累計1500本に及ぶ飲料水用深井戸を建設するなどの実績があり、先方政府から高い評価を得てきました。タロン政権誕生後は「政府行動計画」に整合する形で、新たに経済インフラ分野についても支援の柱に据えて取り組んでいます。また、2005年に始まった青年海外協力隊員も累計300名に上っており、ベナンの人々と共に草の根ベースでの活動を続けてきており、日本とは異なる環境下にも関わらず、真摯に活動する姿はベナンの各層から称賛の声をいただいています。

これからも事業の適正実施により最大限の成果を発揮し、ベナンの発展に貢献できるよう努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。

JICAベナン支所長
笹館 孝一