「ジェンダーPCM研修」の開催

2020年5月14日

JICAは、2019年度から3年間の計画で女性と子ども国家委員会(National Commission for Women and Children:NCWC)への技術協力『国別研修「ジェンダー主流化、女性のエンパワメント及び子どもの福祉と権利」』を実施しています。本案件の能力強化の主な対象者である各地方政府に配置されたジェンダー・子ども・フォーカル・ポイント(GCFPs)が、日本で研修を受ける前に自らの課題を整理できるよう支援するため、ジェンダー視点に立ったプロジェクト・サイクル・マネジメント(PCM)のブータン国内での補完研修が企画されました。GCFPsが一堂に会するNCWC主催の年次総会開催の機会を捉え、2020年1月23日から24日にかけて、年次総会のプログラム内で2日間の研修として実施しました。

本案件の一環で2016年度より継続的に研修員を派遣し続けている北九州市での課題別研修「行政官のためのジェンダー主流化政策」コースの研修実施機関である(公財)アジア女性交流・研究フォーラム(KFAW)及び同課題別研修内で「ジェンダーPCM研修」をファシリテートしているコンサルタントさんによる調査団を組成し、在外補完研修のファシリテーターとしてブータンにお招きしました。

研修には、地方に配置されたGCFPsのほかにも、中央省庁や政府機関のジェンファー・フォーカル・ポント(GFPs)、ジェンダー平等と女性のエンパワメントに向け活動する市民組織、国連機関、NCWC、JICAブータン関係者など役70名が参加しました。このうち、北九州市での課題別研修にこれまで参加した元研修員4名は、日本からファシリテーターとして派遣された専門家2名のアシスタントとして研修のファシリテーションに協力しました。

これまでの協力の成果を踏まえ、NCWCとJICAは2020年、初めてのオーダーメイドの国別研修を実施し、全国24県・市のGCFPs(県・市の法務官)を日本に招き、ジェンダー主流化に関する理解を深め、ケアと保護を必要とする女性と子どもにサービスを提供するための知識とスキルを身につけてもらう計画です。

【画像】

問題分析のグループワークに取り組む参加者たち

【画像】

参加者たちにアドバイスを提供する日本から派遣された蜂須賀(松井)専門家