技術協力「ティンプー川・パロ川流域における災害事前準備・対応のための気象観測予報・洪水警報能力強化プロジェクト」キックオフミーティングの開催

2020年8月11日

8月4日(火)、本案件キックオフミーティングが、オンラインにて開催されました。コロナウイルスの影響下、ブータンでは市中感染は未だ発生していないものの、JICA専門家のブータン渡航が難しいこと、また、3蜜状態にならないようにとの配慮から、マスクを着用してのオンライン会議となりました。当初予定では、2月にJICA専門家がブータンに渡航、キックオフミーティングを開催し、プロジェクトをスタートさせる予定でした。しかし、コロナウイルスの拡散により、専門家の渡航もかなわず、オンラインでも支援できるように活動内容を再調整し、本日のキックオフミーティングにのぞみました。本案件では、カウンターパート機関となる国家水文気象センターの観測・予警報能力の向上、そして、防災関連業務をつかさどる内務文化省防災局やティンプー県、パロ県の防災担当官の洪水災害に対する事前準備・対応能力の強化を目標に、プロジェクトを実施します。

開催にあたりJICAブータン事務所渡部晃三所長は、オンライン会議の活用にはセミナー参加者の裾野を広げやすいなどの利点もあるとして、技術協力成果、情報共有の裾野を広げることに言及しました。

7月末にブータンで続いた降雨により、南部で大規模な洪水が発生、洪水域に取り残された26人の住民を救出するレスキューミッションが実施されました。住民は救出されたものの、ミッションに参加した4名のブータン政府職員が職務執行中、命を失いました。

ブータンでは、氷河湖決壊洪水や暴風雨災害の可能性が高く、本案件で目標とする観測・予警報能力の向上や、洪水災害事前準備・対応能力の強化を通し、ブータン政府の強靭性強化、また、災害時の人命、物的被害軽減への貢献を目指します。

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オンライン会議の様子1

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オンライン会議の様子2

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プロジェクト対象流域