ジャカラス2での私の毎日

また算数の授業改善以外にも、毎朝子どもたちへの読み聞かせ活動を行いました。教科書以外に本を読む機会がほとんどなかった子どもたちにとって、学校にある図書室を整備することは新たな学習の機会を作るきっかけとなりました。さらに放課後はスポーツの指導や日本文化教室、図書イベント、環境教育などを開催しました。

私の任地であるジャカラスIIは、首都ハボロネからバスとミニバスを乗り継いで約7時間かかり、隣国ジンバブエとの国境にある村です。配属先の同僚や子どもたち、村の人は本当に親切でフレンドリー、私をいつも家族の一員のように迎え入れてくれました。独立記念日の式典や結婚式、お葬式、教会や新年のお祝いにはよく招待してもらいました。
平日の夕方は、同僚の先生たちとボツワナ国防軍の駐屯地に行き、兵隊たちと一緒にバレーボールをしました。Kgotlaと呼ばれるボツワナの伝統的な村の集会所へ行くと、Kgosiと呼ばれる村の指導者やそこで働く友人、警官のみんなとついつい長話をしてしまい、あっという間に時間が過ぎていきました。
いつも誰かが家を訪ねてくるので、日本食を振る舞ったり、折り紙や習字を教えたりして、日本のことをたくさん紹介しました。家の中にコウモリが飛び込んできたときは、隣に住む友達と彼女の娘にコウモリ退治をしてもらうこともありました。ジャカラスIIで過ごす日々の中で、日本の家族や友達を思うことはあっても、淋しいと思うことは少しもありませんでした。

ジャカラスIIは、実はボツワナならではの食材をたくさん楽しむことができる地域なんです！例えばモルーラの木は、ボツワナ全土で見かけることができる木ですが、ここジャカラスIIでもたくさんのモルーラの木が自生しています。実が黄色く熟したら食べ頃で、子どもたちのおやつになります。また大量に収穫したモルーラの実を発酵させてお酒を造ることができます。私もモルーラの実をたくさん拾い、村の人に教わった通りにお酒造りに挑戦しましたが、残念なことに失敗してしまいました。
続いての食材はデレレという名前の野菜です。重曹で湯でた後、塩で味付けをするというシンプルな調理法ですが、これがとてもおいしい！栄養価も高くスーパーフードとして村の人たちからも重宝されている野菜です。
そして最後はモパニワーム（パニ）です。アフリカ南部の広範囲で食べられるガの幼虫です。パニが収穫できる時期になると村の人は大きなかごを持って林の中へ、そしてかごがいっぱいになるまで家族みんなで収穫をします。休みの日には、村の子どもたちと一緒にこれらの食材を収穫しに行くのが、私の楽しみの一つでもありました。
そしてジャカラスIIでの私の一番のお勧めは、どこまでも広がる美しくて青い空です。夜になると村の明かりは消え、この大空には満点の星が輝きます。ジャカラスIIで過ごした日々はあっという間だったけど、たくさんの優しさのおかげで、かけがえのない素晴らしい時間を過ごすことができました。また村のみんなとジャカラスIIで会える日を楽しみにしています。
それまでみんな元気でね！！