所長あいさつ

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皆様はコロンビアというとどんなイメージをお持ちですか。美味しいコーヒー、ラテン音楽好きな陽気な国民、ガブリエル・マルケスのようなノーベル賞作家を生み出す豊かな文化、そして、ゲリラや麻薬マフィアにより痛手を受けた可哀そうな国。どれも事実ですが実はもっともっと奥の深い国です。

少しこの国のデータを紹介します。国土は日本の約3倍、人口は約5,000万人、中南米ではブラジル、メキシコに次いで第3番目の規模です。またコーヒー以外にもカーネーションなどの花、エメラルド、石油や石炭も産出します。日本を含むアジア地域とは太平洋で、そして北米・欧州・アフリカとは大西洋で繋がっています。どうですか、きっとこれだけでも大変なポテンシャルを持つことがご理解頂けるでしょう。

2016年、政府と最大の左翼ゲリラであったFARCが和平合意に達し、時のサントス大統領はノーベル平和賞を受賞します。以後、厳しい試練にさらされながらも着実に復興と開発の道を歩んでいます。

JICAコロンビア支所は、今の時期がこの国の将来にとって、とても大切だと考えてます。それには二つの理由があります。一つには内戦で痛手を受け、荒廃した人々や国土(特に地方)の傷をしっかり癒すことが全ての出発点となるから。もう一つは、内戦の足かせが取れた今、いよいよ本来持つ潜在能力の発揮が可能となったからです。こうした認識に立ち、紛争被害者や国の内外へ避難を強いられた人々が安心して故郷へ帰還し、その生存と生計が保証される環境を整える「平和構築・復興支援」、そして、内戦の原因の一つともなった地方の貧困や格差を是正する「格差のない地方開発」、さらには、内戦以前の開発レベルを超え、本来持つポテンシャルを十分発揮しながらグローバル規模で競争力を持つ国へ飛躍するための「経済・生産セクターの開発」が重要と考えてます。ただ、これらの努力は全て持続性を伴うべきなので、環境や防災も重視してます。

日本は、こうした協力を、とても日本らしい方法やアプローチ、例えば、一村一品運動の思想や農村の生活改善アプローチ、KAIZEN/5S、そして、幾多の自然災害から学び、獲得した優れた防災分野の知見などを駆使して展開してます。皆様が支えている日本らしさでコロンビアに貢献する、そしてコロンビアと日本のウィンウィン関係を作り出す、そのような心構えで日々事業を進めております。

コロンビア支所長
上條 直樹