COVID-19ワクチン運搬のための資機材引渡式を開催

2021年6月30日

2021年6月30日、JICA東ティモール事務所は首都ディリにおいて、帰国研修員に対するフォローアップ協力として、ワクチン輸送用保冷トラック1台とワクチン運搬ボックス15個を、東ティモール政府の医薬品・医療器材サービスセンター(SAMES)へ引渡しました。

本案件は、「適正な医薬品の供給・品質管理・使用に向けた薬事行政」研修を受けたSAMES職員が、研修を通じて得た知見をワクチン運搬に従事する保健省職員等へ共有するために行われます。近日中に知見共有のワークショップを行い、ワクチン運搬資機材の活用を通じた医薬品コールドチェーンの改善(適正な医薬品の供給、品質管理)を実現し、ワクチンの安全な運搬、接種促進に寄与するものです。SDGs(持続可能な開発目標)ゴール3に貢献します。

今回引渡しを行ったワクチン運搬ボックスは、日本企業(ツインバード工業株式会社)の有する高い冷却技術を活用した製品であり、JICAの「COVID-19を受けた途上国における民間技術の活用可能性調査」として2020年度に採択され、東ティモール政府の要望を踏まえ、JICAを通じて提供する初めての案件となります。

引渡式の模様は、当国の新聞やテレビニュース等でも多く取り上げられました。JICAは予防・警戒・治療を推進する「JICA世界保健医療イニシアティブ」において、COVAX等と連動したワクチン普及を掲げており、本協力はその普及に資する事業として位置付けられています。保健医療体制の脆弱な国におけるCOVID-19の流行は、人々の命や健康により深刻なダメージを与えかねません。JICAは東ティモールの保健セクターの改善のため、引き続き支援を行います。

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ワクチン輸送用トラックと運搬ボックス

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ワクチン運搬ボックス等の引渡式