一村一品運動アドバイザー

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プロジェクト名

一村一品運動アドバイザー

対象国名

エルサルバドル

署名日(実施合意)

なし

プロジェクトサイト

エルサルバドル東部4県を含む全国展開

協力期間

2012年11月1日から2017年2月28日
2016-2017(Provisional)

相手国機関名

国家小零細企業委員会(CONAMYPE)

背景

エルサルバドルにおける一村一品(OVOP(注1))運動は、JICAの協力により2012年11月より個別専門家が派遣されており、経済活動の促進を通じた地域開発に資する戦略として75市以上で展開し、2019年までに、100市への拡大に向けて進められている。これまでの活動としては、CONAMYPEの職員や地域アクターの人材育成に注力しつつ、CONAMYPE内にOVOP事務局が設置された他、OVOP政策への着手、OVOP戦略ガイドラインの設定など、OVOP運動を促進するための制度化が進んでいる。また、エルサルバドル国内の地域間でのグッドプラックティス視察・交流会の定期的な開催やオンパク(注2)のガイドブック及び機関紙の作成、経営管理や地域ブランド育成にかかる技術支援、アンテナショップ、オンパク、地域フェアの開催等を通じた地域産品(農産物加工や工芸品)と観光資源の市場開拓支援等も展開していきている。

(注1)OVOPとは、One Village One Product(一村一品)の略語。
(注2)オンパクとは、分散体験型見本市のことを指す。

概要(FY2016-2017の展望)

以上のようなOVOP運動の取り組み(2012〜2016年度)を踏まえて、エルサルバドルのOVOP運動を中米周辺国・地域のモデルとして確立するために、CONAMYPEから協力の1年間延長(FY2016-2017)の要請がなされた。今後はこれまでのコンセプト普及から始め、同運動の国内地域経済や地域住民への社会経済的なインパクトを評価・分析し、その効果を図りつつ、地域ブランド制度構築に注力する必要がある。特に、地域ブランド制度構築においては、地域産品(農産物加工品や工芸品)や地域の特色を売りにした取り組み(観光資源など)が、ナショナルブランドとしてのOVOPの認証を通じて地域特産品が創出されるだけでなく、各地域自体の知名度向上及び地域振興に繋がるような地域独自のブランディング化の取り組みへ発展させていくことが課題となっている。これに関し、CONAMYPEが中心となり、2016年10月11日に公布発表された一村一品国家政策をもとに、様々な関連省庁(農業や観光振興)や市役所などの地方自治体、関連NGOとの連携を強化しつつ、地域ブランドの取り組みが全体的に促進されるようなインセンティブを与える仕組みを構築していくことが重要な課題となっている。

目標(FY2016-FY2017)

上位目標

社会経済開発の促進に向けてエルサルバドルOVOP運動の持続性及び特徴を強化する

プロジェクト目標

エルサルバドルにおけるOVOP運動(のモデル)を確立する

成果(FY2016-FY2017)

成果1:「地域ブランド」制度が構築される
成果2:OVOP運動の取り組み効果を検証するための社会経済インパクト評価とその結果の情報共有・活用の仕組みが構築される
成果3:技術移転ガイドラインへ反映するためにエルサルバドルOVOP運動の経験やデータが収集される
成果4:広報を通じて、OVOP運動が可視化され、OVOP運動の重要性について認知度が向上する

活動(FY2016-FY2017)

【成果1に係る活動】

1-1 地域ブランド使用の認定に向けて、地域別OVOP運動委員会の支援を受けつつ、全国OVOP委員会ネットワークや関連機関と共に地域ブランドの手法戦略案を作成する
1-2 地域ブランドにかかる手法戦略に関し、ローカルアクター(官民機関や企業等)へオリエンテーションを行う
1-3 地域ブランドのプロモーションと地位確立に向けた戦略の実施をファシリテートする

【成果2に係る活動】

2-1 OVOP運動の社会経済インパクト評価のための指標とその結果の情報共有・活用にかかる仕組みをデザインする
2-2 社会経済インパクト評価の仕組みをローカルアクター(官民機関や企業等)に共有する
2-3 地域経済開発関連の担当職員による支援の下、地域別OVOP運動モデル委員会において社会経済インパクト評価の実施とその結果の情報共有・活用を行う
2-4 社会経済インパクト評価の結果を技術指導に反映するためにデータを収集・分析する

【成果3に係る活動】

3-1 地域ブランド及び社会経済インパクト評価の実施を通じて得た経験と教訓を分析する
3-2 地域ブランド戦略と社会経済インパクト評価のメカニズムの技術移転のためのツール(マニュアル、フォーマット、規定等)策定に向けたファシリテーションとオリエンテーションを行う

【成果4に係る活動】

4-1 全国OVOP委員会ネットワークや全国地域別OVOP委員会と共に策定する活動計画を基に、地域で実施・展開された活動の情報発信にかかるファシリテーションを行う
4-2 エルサルバドルOVOP運動として広報プラットフォーム(ホームページやSNS)を構築するために、OVOP運動の経験やグッドプラックティスを収集・分析する

投入(予定)

日本側投入

a)専門家派遣 1名(予定)

相手国側投入

a)カウンターパートの配置
b)ローカルコスト
c)プロジェクト事務所、研修施設