第2回固形廃棄物管理の国際セミナー エルサルバドル帰国研修員同窓会によるフォローアップ事業の報告

2022年2月24日

2022年2月23日と24日の2日間、サン・ミゲル市にてJICA帰国研修員同窓会の活動として、ラ・ウニオン県北部自治体連合(Asociación Intermunicipal del Norte de La Unión:ASINORLU)の帰国研修員が主体となり、固形廃棄物管理に係る知見を国内及び国外の関係者に共有することを目的に、第2回固形物廃棄管理に係る国際セミナーが実施されました。

このセミナーにはエルサルバドル国内のみならず、メキシコ、グアテマラ、コスタリカ、エクアドルからも廃棄物処理に係る帰国研修員が参加し、メキシコとグアテマラからは、ドローンや3Dシステムを利用した廃棄物最終処理場の設計や管理といった新たな技術を活用した方法が、そしてコスタリカからは有機廃棄物のリサイクルで作られる堆肥について自治体が行ってきた住民への働きかけとその実施例が紹介されました。また、エクアドルからもリサイクル産業における女性の活躍の様子が報告されました。

ASINORLUを構成する9市においては、過去2005年から2009年までJICAの「地方自治体廃棄物総合管理プロジェクト」が実施されました。

これは、自治体の廃棄物管理体制の能力強化であり、モデルとして選定された自治体グループであるASINORLUは廃棄物管理体制を構築し、パイロット・プロジェクトとなったサンタ・ロサ・デ・リマ最終処分場にはプロジェクトを通して機材が供与され、処分場として適正な運営維持管理が行われるようになったという実績があります。さらに、ASINORLUに対しては、技術協力プロジェクトの成果の最大化に向けて、継続的にJICA海外協力隊も派遣されてきました。

2日間にわたり実施された固形物廃棄管理の国際セミナー最終日の閉会式にはJICAエルサルバドル事務所の小園所長が、参加した市長と技術者そして自治体連合や一般企業関係者一人一人に修了証の授与を行い、今回の国際セミナーの廃棄物処理における重要な役割を再認識するとともに、参加者の廃棄物処理に取り組む熱心な姿勢に敬意を表しました。

ASINORLUをはじめとしたエルサルバドル国内外の参加者らは、技術協力プロジェクトと固形廃棄物処理に係る課題別研修によって形成された結びつきにより、今もその繋がりを生かして環境に配慮した廃棄物処理とリサイクルの活動を継続しています。

当事務所としては、今回のような帰国研修員同窓会のフォローアップ事業等を通して、彼らの活動を支援していきたいと思います。

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JICAエルサルバドル事務所小園所長の閉講式挨拶

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ASINORLUで勤務するJICA帰国研修員

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グアテマラ、コスタリカ、エクアドルの発表者(全員がJICA帰国研修員)