JICAがエルサルバドル首都圏の建物耐震改修を支援

2022年3月21日

3月21日、技術協力「エルサルバドル首都圏建物の耐震評価と耐震補強のための能力強化プロジェクト(通称:HOKYOプロジェクト)」の第1回合同調整委員会(JCC)がサンサルバドル市で開催されました。同JCCでは、本プロジェクトの活動内容や今後の実施計画が関係者内で共有されました。併せて、当地メディアに対する記者会見が実施され、約50名の関係者が出席の下、本案件概要の説明や質疑応答が実施されました。

本案件は、サンサルバドル首都圏の公共建物を対象に適切な耐震診断、耐震改修設計、耐震改修施工が促進されることを目的としています。その目的達成のために、サンサルバドル首都圏14市から形成される「サンサルバドル首都圏計画事務所(OPAMSS)」の技術者に対して、耐震改修に係る技術移転を通じた能力強化を行うとともに、耐震診断、耐震改修設計、耐震改修施工管理のマニュアル・ガイドを作成し、首都圏建物の耐震改修を行っていきます。さらに、本案件の成果がサンサルバドル首都圏のみならず、エルサルバドル全土に普及されることを通じて、都市機能のレジリエンスの向上が期待されています

エルサルバドルは環太平洋火山帯の一部であり、複数の地殻プレート上に位置することから、地震活動が盛んな国であります。そのような中、1986年と2001年に発生した大地震では、首都圏建物に大きな被害をもたらしました。それら大地震で被害を受けた大部分の建物は一時的な修復や技術的な基盤のない修理を受けたまま、以前として使用されている現状があります。そうした背景から、首都圏建物の耐震改修が急務になっており、日本の知見を活かした建物耐震評価と耐震補強を行う本案件が開始されました。

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ビチャラOPAMSS所長と小園エルサルバドル事務所長による会議議事録の交換 

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記者会見の様子

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JCCの様子  

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プロジェクトロゴ H部分が耐震化された建物、建物内の二本線がエルサルバドル国旗、Oが日の丸を意味しています。