jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

この度、JICAフィジー事務所長に着任いたしました木村友美です。

着任後、政府関係者、自治体、開発パートナー、NGO、そして地域コミュニティなど、多様な立場の皆さまから温かい歓迎を受けるとともに、地域で進められている多彩な取り組みや、そこに携わる方々の思いを伺う機会にも恵まれました。こうした中で、人々の温かさや多様な文化・価値観の豊かさに触れ、この地域が持つ奥深い魅力を改めて実感しています。日本ではフィジーが「ラグビーや南国の島々」といったイメージで語られることが多いですが、実際にはそれを遥かに超える多様で豊かな魅力があります。今後は、こうした魅力も日本の皆さまにお伝えしていきたいと考えています。

JICAフィジー事務所は、フィジーに加え、キリバス、クック諸島、ツバル、ナウル、ニウエへの協力も担当しています。また、サモア、トンガ、バヌアツの各JICA支所とも連携しながら、太平洋地域が抱える多様な課題に向き合っています。島嶼国が共通して抱える脆弱性がある一方で、地域文化の豊かさや、人々のたくましさ、未来へ向けた前向きな姿勢に、日々多くの気づきを得ています

JICAはこれまでも、気候変動対策、防災、廃棄物管理、水・衛生、教育、保健、人材育成など、さまざまな分野で太平洋地域の発展に寄与してきました。日本での長期・短期の研修員受入れや、JICA海外協力隊をはじめとした人と人をつなぐ交流は、日本と太平洋地域の友情の架け橋として重要な役割を果たしています。

日本と太平洋島嶼国は、長年にわたり、信頼と友情で結ばれた強固なパートナーシップを育んできました。こうした協力関係は、持続可能で包摂的な未来の実現に向けて協力を深めていく上で、ますます重要になっています。

JICAは引き続き、現場の声に耳を傾け、地域の皆さまとともに、実情に根ざした協力を着実に進めてまいります。

そして、大洋州地域の皆さまと共に、この地域の発展の一翼を担わせていただけることを、心から嬉しく思っております。

末筆となりますが、日頃よりJICAの活動を支えてくださっている皆さまに、心より御礼申し上げます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

2025年11月
JICAフィジー事務所長
木村友美