所長あいさつ

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ガボン共和国はアフリカ西海岸の大西洋に面し、国土面積は日本の約7割、広大な森林地帯であるコンゴ盆地を擁します。国土の85%が熱帯雨林で覆われ、動植物など豊かな自然に囲まれた国です。

また、ガボンは世界でも32~35番目に位置する産油国で、人口が約203万人(2017年、世銀資料)と少ないことも相まって、一人当たりのGNIは約7,210ドル(同2016年)、UNDPによる人間開発指数も189ヵ国中110位(2017年)と他のサブサハラアフリカ諸国に比べて高くなっています。そのため、周辺諸国からの外国人労働者が多いことも特徴です。他方、地方ではインフラ整備の遅れや農業技術が未開発のため生産性が低いのが現状で、貧富の格差は依然として解消されていません。そのため、政府は石油関連産業依存から産業の多様化を目指した政策を打ち出し実施中です。

政治面について言えば、ガボンは1960年の独立以来大きな紛争もなく、政治は比較的安定していたのですが、2018年10月24日にアリ・ボンゴ大統領が外遊先のサウジアラビアで倒れ、2019年2月上旬現在もモロッコで療養しつつ大統領としての職務を継続中です。国内に大統領不在のなか、2019年1月7日にはガボンで初めてのクーデター未遂が発生、治安部隊に鎮圧されるなど、政治情勢は未だ流動的となっています。

ガボンへのJICAの協力は、2000年に水産専門家が派遣されたことに始まります。2005年には初代隊員6名により青年海外協力隊員派遣が開始し、同時にJICA支所が開設されました。2019年2月現在、青年海外協力隊員及びシニア海外ボランティア28名が全国に展開して保健(HIV、母子保健等)、初等教育、水産(内水面養殖等)、農業(野菜等)、IT、柔道等の分野で活躍中です。技術協力では水産分野の専門家派遣、感染症関連のプロジェクトやゴリラ観察のエコツーリズムプロジェクトなどを実施しています。また、2018年にはABEイニシアティブによる留学生2名を日本に送り出しました。無償資金協力では太陽光パネル設置による再生可能エネルギーの導入や、既に実施した零細漁民センター建設のフォローアップなどを予定しています。

さて私にとって、当国は30年前日本国大使館に勤務した経験のある、懐かしい国です。昔と違い協力隊経験者や日本人援助関係者、そしてガボン人の間でもJICA帰国研修員や日本人と交流経験のある親日家が増えてきました。

今回のガボンは、年を重ねた自分の目にどう映るのか。とても楽しみにしています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2019年2月
ガボン支所 米崎 英朗