MRT東西線事業に関するJICAとインドネシア運輸省による覚書の署名 -ジャカルタMRT東西線事業の実施促進支援(2案件)-

2022年10月28日

【画像】

国際協力機構(JICA)は、インドネシア共和国政府運輸省鉄道総局(Directorate General of Railways, Ministry of Transportation:DGR)との間で、ジャカルタMRT東西線事業の実施を促進するための支援にについて合意し、10月24日、鉄道総局総局長(Director General of DGR)とJICAインドネシア事務所 安井毅裕所長において覚書(Minutes of Understanding:MOU)への署名が行われました。

ジャカルタ都市圏では、経済発展に伴い車両が急増して深刻な交通渋滞が生じ、これは排気ガスによる大気汚染につながっています。インドネシア政府は、ジャカルタにおける交通渋滞の緩和、交通公害の軽減策の一つとして公共交通システムの拡充を進めており、2019年3月には日本の支援によるジャカルタMRT南北線フェーズ1(レバックブルス-ブンデランHI間)が開業し、現在もJICAの円借款によりMRT南北線フェーズ2A(ブンデランHI-コタ間)の工事が進行中です。

インドネシア政府では、更なる都市交通システム整備としてMRT東西線の開発を計画しており、既にジャカルタ特別州内の路線に関する基本設計や入札支援が、JICAのエンジニアリングサービス借款にて着手されています。MRT東西線は、ジャカルタ特別州だけでなく、バンテン州、西ジャワ州にも及ぶ全長約90kmの事業となるため、持続的な事業運営体制、中央政府と地方政府による責任分担、統一的なシステム基準の作成が必須となっており、JICAは実施中のエンジニアリングサービスに加えて、実施体制に係る調査・検討及び都市鉄道システムに関する標準技術仕様の検討を日本の知見を活用して実施していきます。

案件基礎情報

国名 インドネシア共和国
案件名

ジャカルタMRT東西線事業に関する実施促進支援(2件)

  1. MRT東西線の運営実施体制にかかる支援(Institutional and Financial Study for Jakarta Mass Rapid Transit for East-West Line Project, CMS)
  2. MRT東西線のシステム相互運用に係る技術基準、仕様作成のための支援(System Engineering Services of Interoperability Standard for East-West Line Project, SESIS)
実施予定期間 1年間(2022年11月~2023年10月予定)
協力相手 インドネシア共和国運輸省鉄道総局(DGR)
対象 ジャカルタ都市高速鉄道東西線(MRT東西線)事業
成果目標

下記の成果達成に向けて、事業を実施予定。

【CMS】

  1. 事業実施機関、事業実施機関の詳細計画に関する提言
  2. 中央政府と地方都市との費用負担に係るレビュー

【SESIS】

  1. 都市鉄道システム(運行システム、指令制御信号(CCS)システム、信号システム、移動無線通信システム等)の仕様、設計基準の策定
  2. 運行安全管理に関する指針、順守すべき規定の検討、その他指針とすべき条件の検討
  3. MRT東西線におけるシステム間の調整、連係に関する基準/定義の策定

本件に関するインドネシア国内問合わせ先

本事業について

JICAインドネシア事務所担当 鬼塚
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.424)
メール:Onizuka.Ryosuke@jica.go.jp

広報について

JICAインドネシア事務所広報担当 プトリ
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.222)
メール:putrisiahaan.in@jica.go.jp