所長あいさつ

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2017年3月にイラン事務所長として着任致しました。

イランは、ペルシャ帝国として紀元前5世紀には大版図を築くなど歴史の教科書に度々登場し、その史跡などがユネスコ世界遺産登録物件として22件が登録されているなど、歴史、文化に恵まれた国です。また、日本にとっては石油の供給国の1つであるとともに、ホルムズ海峡を擁することからペルシャ湾沿岸諸国で産出する石油の日本への搬出路としても重要な国です。

そのイランと日本の関係は、シルクロードを通じ古くから交流があり、現在もイランは親日国で、日本とは長い歴史の中で良好な二国間関係を築いてきました。

8000万人近い人口、日本の約4.4倍の国土、国民の平均年齢が約28歳と若いことに加え、世界有数の石油・天然ガス埋蔵量を誇るなどイランは高い経済的潜在力を有していることから、日本企業も多数進出しています。一方で、経済制裁の影響による経済の悪化、高い失業率、急激な都市化・工業化による自然環境破壊・大気汚染、頻発する地震災害など、多くの開発課題に直面しています。

そのような状況の中で、イランの日本に対する協力の期待は大きく、上述の開発課題の解決に貢献していきます。具体的にJICAは、経済・社会基盤の強化のため、インフラ整備、雇用機会拡充、地震防災、水資源管理などの分野で協力を強化していくと共に、同国の魅力的な市場への日本企業の更なる進出(回帰)について関心も高く、それら企業進出の足掛かりとなる支援も実施していきます。また、持続可能な開発のため、自然環境保全、環境汚染/地球温暖化対策などの分野でも協力を強化しています。更に、周辺地域や国際社会との関係強化のため、イランと近似した言語・文化を有する近隣諸国の人材育成を目的とした研修をイラン政府と共同で多数実施をするなど、パートナーとしての協力関係も構築していきます。

当事務所は、JICAのビジョンである「信頼で世界をつなぐ」を目指し、イランとの伝統的な友好関係を深めつつ、同国の経済・社会の安定・発展に資する協力を実施して行く所存です。皆様におかれましては、様々な視点からご示唆、ご支援をお願い致します。

JICAイラン事務所長
小林 雪治