地震後72時間緊急対応計画構築プロジェクト

背景と目的

地震防災後72時間緊急対応計画構築プロジェクトでは、地震発生後の72時間の緊急対応における優先的活動の対応能力の向上のため、早期被害推計システム(QD&LE)の構築や緊急時の避難計画の策定、および避難に関わる職員の能力向上を図るものです。

  • 事業開始:2007年7月
  • 実施期間:約3ヵ年
  • カウンターパート(CP)機関:テヘラン市総合災害管理局(TDMMO)

事業概要

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本事業では、早期被害推計システム(QD&LE)の設計を行い、関連データベースの更新を行なっています。10個の地震計の調達、設置、通信システムの構築などの技術支援を行います。

また、テヘラン市の避難計画ガイドラインを策定し、市内2区および17区から選定した2箇所のパイロット地域に対しては、防災診断マップ、避難マップを作成しました。避難計画の策定にあたっては、DisasterImagination Game(DIG)などの図上訓練等を行い、被害想定を記した地図の上で、計画策定・検証を行いました。

事業ハイライト

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本事業では地震計が設置され、地震発生時には、30分以内に地表最高加速度、建物被害および人的被害などの情報がTDMMOに伝わる仕組みができるようになります。これにより、効果的な初動体制の構築が期待されます。さらに、避難計画に関わる活動では、TDMMOのみならず、テヘラン市22区の防災担当官に対し、街歩き、図上訓練を行いました。避難マップはパイロット地域の住民に配布し、住民説明会を経て、避難に関わる実動訓練を行ないます。