ゴレスタン州住民参加型農業開発促進プロジェクト

背景と目的

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2002年1月から2003年2月まで実施されたJICA開発調査「ゴルガン平原灌漑排水及び農業開発計画調査」の提言を受け、イラン政府は独自の予算で、調査地区であったゴレスタン州タザ・アバッド地区の施設整備を行いました。しかし、(1)農民への営農指導や(2)農民組織の強化(特に水管理機能)が不十分であり、また(3)灌漑管理計画の不備や(4)水路の維持管理不足などにより、整備された灌漑設備が十分に機能していません。このため地域の農業生産性は低く、農民収入も低い水準に留まっています。この様な背景のもと、イラン国政府は、農民自身による灌漑施設の効果的な利用と、それを基にした適切な水管理計画と営農計画を実践する「参加型水管理モデル」の導入により、水資源の効率的な利用、農業生産性の向上、ひいては地域農民の所得向上に資するための本技術協力プロジェクトを要請しました。

  • 実施期間:2009年1月から5年間
  • 実施機関:農業開発推進省

協力概要

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本プロジェクトでは、イラン国ゴレスタン州内に40ある灌漑地区の一つであるタザ・アバッド灌漑地区において「参加型水管理モデル」の定着を推進します。まず、同地区から選定したパイロットサイトにおいてモデルの定着を図り、その後タザ・アバッド灌漑地区全体へのモデル普及を行います。また、ゴレスタン州農業局の能力開発と普及実施体制の整備も図ります。

ハイライト

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現在、タザ・アバッド灌漑地区のベースライン調査の一環として、営農分野に関する現状と課題を中心に調査・分析を進めています。この分析結果を基に、今後5年間の活動内容の詳細をカウンターパートと共に協議し、より効果的かつ効率的な活動計画を策定する予定です。