理数科教育強化計画(Strengthening Mathematics and Science Education(SMASE))

  • 種別:技術協力プロジェクト
  • 案件名:理数科教育強化計画プロジェクト
  • 実施地域:ナイロビ及びケニア全国
  • 協力期間:2009年1月〜2013年12月
  • 実施機関:教育省 アフリカ理数科・技術教育センター(CEMASTEA)
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小学生の子どもと先生

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初等理数科教員研修風景(身近な材料を使って教材を作る)

2030年までに、産業構造を工業化することを目指すケニア。しかし、学校教育の中でも特に理数科教育の質は低く、工業化を担う人材が順調に育成されているとは言えません。日本は、1998年から同国の中等理数科教育強化のカギとなる教師の能力向上のための支援を行ってきました。この協力で構築、またその有効性が実証された現職教員教師研修制度、そして授業を改善するためのプロジェクト独自のアプローチ(注1)はケニア政府に高く評価されました。

このプロジェクトでは、中等理数科教育での成果をさらに活用すべく、同じく質の課題を抱える初等理数科教育を強化するために、初等理数科教員を対象とした取り組みへの支援を行っています。さらに、ケニアと同様の問題を抱えるアフリカ諸国へもケニアが培った経験・知見・成果を普及してほしいというアフリカ域内各国(注2)の高い要望により、その活動の支援も行っています。

ケニア理数科教育強化計画プロジェクトが推進するアフリカにおける授業改善アプローチで、教員の創意工夫により、身近で入手可能な材料を教材として活用しながら、実験などの活動を授業に取り入れることで、生徒主体の授業を目指す手法。教員の授業に対する取り組みや態度の変容を目指すもので、計画(教材研究、指導計画案の検討、教具の準備等)、実施(授業実践)、評価(授業の振り返り)、改善の一連の望ましい教員としての行動様式を定着させることを狙った。

(注1)ASEI/PDSI(Activity, Student-centered, Experiment, Improvisation/Plan,Do, See, Improve)

(注2)ケニアでの理数科教育支援の経験(教授法コンテンツ【ASEI/PDSIアプローチに基づく授業改善】、現地人材の育成、継続的な現職教員研修システムの構築等)をアフリカ諸国で共有することを通じて、理数科教育の振興および域内連携の促進を目的として設立されたネットワーク(SMASE-WECSA(Strengtheningof Mathematics and Science Education in Western, Eastern, Central and SouthernAfrica))。35カ国・地域が加盟(2011年7月現在)