ケニアの無収水率は全国平均で60パーセント以上であり、多くの水道事業体では浄水場で生産した上水のうち、漏水・盗水などのために40パーセント以下しか料金徴収ができていません。このことは貴重な水資源の浪費、上下水道公社の経営悪化に繋がっており、給水制限や給水サービス地域が広がらないことの原因となっています。
水灌漑省では無収水の削減を、上水道の整備による給水地域拡張と並ぶ重要施策と位置づけており、2015年までに無収水率を30パーセント以下とすることを目標に掲げています。
本プロジェクトでは、日本の支援によりメルー市で無収水率を60パーセントから30パーセントに低減させた経験を踏まえ、3都市(エンブ、カプサベット、ナロック)での無収水削減のパイロットプロジェクト、マニュアルの作成、無収水管理基準の作成、モニタリング体制・研修体制の確立などを実施しています。