一村一品サービス改善プロジェクト(Project for Improving OVOP Services)

  • 種別:技術協力プロジェクト
  • 案件名:一村一品サービス改善プロジェクト
  • 実施地域:ケニア国内(22県を対象)
  • 協力期間:2011年11月〜2014年11月
  • 実施機関:産業化省(Ministry of Industrialization)
【写真】

一村一品展示会(エンブ県)

【写真】

サイザル麻バスケットグループ(ヤッタ県)

天然資源が乏しいケニアでは、民間セクターは社会経済の発展を牽引する原動力、いわば経済成長のエンジンとしてその競争力強化が必要とされています。2010年の業種別のGDP貢献率を見ると、農林業、卸・小売業に次いで、製造業が10%を占めます。製造業の約80%は中小零細企業で、その多くはインフォーマルセクターに属しています。投資・産業はナイロビなど都市部に集中し、地方の資源が十分に活用されていないため、農村部に多く存在する中小零細企業の競争力強化は、民間セクター開発にとって重要な課題として位置づけられています。

このような背景のもと、2008年以降、ケニア政府はJICAの支援を通じ、産業化省が主体となり、特に農村地域の中小零細ビジネスの付加価値向上を目指すプログラムとして一村一品(One Village One Product:OVOP)プログラム実施の取り組みを進めています。一村一品プログラム(OVOPプログラム)は、地域活性化プロジェクトとして大分県で始まった一村一品運動を参考にした取り組みであり、近年はアジア・アフリカ等でも幅広く応用され、実施されている活動です。

2011年11月に始まった一村一品サービス改善プロジェクトでは、地域資源を活用し、現地の人材育成と自主自立を目指すことで、地方の経済活動を活性化し、雇用を拡大し、地域格差の削減と包括的な成長を図っています。具体的には、1)OVOP事務局によるOVOPプログラムの適切な運営管理、2)県・コミュニティレベルにおけるOVOPプログラムの推進、3)関係省庁、開発ドナー、民間企業、NGOおよび大学などとの連携によるビジネス支援体制の強化を行うことにより、OVOPプログラムが対象グループに対して提供する各種サービス(OVOPサービス)の改善を図り、グループの能力向上を達成し、OVOPプログラムの更なる普及に寄与することを目的としています。